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いま注目の『液体ミルク』とは?どうして国内販売がNGなのか??

 2016/11/08 育児
 
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出典:amazon

今注目されている『液体ミルク』。日本で起きた大きな災害によって液体ミルクの必要性が広まっているにも関わらず、なぜ国内販売されないのか?
便利なのに今だ国内では母乳と粉ミルクしか広まっていないので、まだ詳しく液体ミルクについて知らないママさんも多いのかと思います。

そこで、今回は液体ミルクについてもっと知りたい!というママさんに向けて詳しくお伝えします。

 

【関連記事】:母乳をよく出す“15”の方法【母乳育児の新米ママ必見!】

 

 

液体ミルク(乳児用液体ミルク)って?

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出典:amazon

液体ミルクとは日本で売られている一般的な粉ミルクとは違い、温めなくても常温のまま赤ちゃんの飲ませてあげることができる乳児用の液体ミルクです。

粉ミルクの場合は粉、熱湯、湯冷まし、哺乳瓶など荷物が多くなりがちですが、液体ミルクの場合は紙パックやペットボトルに入っているので持ち運びに便利。また、種類によっては個別に包装された使い捨てのニップル(乳首)が付いているので本体とニップルの2つだけでお出かけが可能になります。保存方法は無菌状態で密封されているため常温で6ヶ月~1年も保管することができます。

海外では利便性が高いということもあり広く流通されており、欧米などでは病院でも使われるくらい一般的になっています。これほど便利な液体ミルクなのに、なぜ国内販売がされないのでしょうか?

 

どうして日本国内で液体ミルクが販売されないのか?

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日本国内で液体ミルクが販売されない理由のひとつとして考えられるのが『コストの高さ』といわれています。

粉ミルクの大手メーカーは技術面では液体ミルクを製造することができますが、粉ミルクに比べて原価が2倍も掛かってしまいます。さらに、流通コストなどが加わるとコストが3倍まで膨れ上がると言われています。裏を返せば粉ミルクはそれだけ利益率が高く、企業にとっては収益を上げてくれるありがたい存在だと言えます。

しかも、日本国内においては粉ミルクの市場は数社の大手メーカーによって独占状態が続いています。そこで、あえて利益率の低い液体ミルクを新たに販売するということは考えにくいという見方ができます。

また、海外では国家予算を投じている国も多く、その背景には日本と比べて乳幼児の食品に対する国民意識の違いがあるためと考えられています。

参考:乳児用液体ミルク

液体ミルクのメリット・デメリット

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液体ミルクの気になるメリットとデメリットをご紹介します。

 

メリット

1.パパも育児参加が出来るようになる

液体ミルクは粉ミルクと違って面倒な作業がないため、パパでも簡単にミルクをあげることができます。パパがミルクを手伝ってくれると体力面でかなり楽になりますよね。また、もしママの体調が崩してしまったとしても不器用なパパでも安心です。

 

2.常温保存のため、外出時の持ち運びに便利

粉ミルクの場合は外出するときは、そもそも粉ミルクを作る場所がないと出かけることができません。また、哺乳瓶や粉ミルク、熱湯など荷物が多くなるので持ち運ぶのが大変です。一方の液体ミルクは調乳する手間がありませんので楽ですし、密封されていて衛生的で常温保存が可能だから気軽に持ち運びができます。外出先を気にする必要もなく気軽に外へお出かけすることができるというのは、とても素敵なことですよね。

 

3.水がなくてもあげられるので災害時にも活躍

万が一災害にあった場合には清潔な水を確保することが困難になるため粉ミルクを使えなくなってしまいます。ですが、液体ミルクがあれば赤ちゃんも安心です。また、災害にあってしまうとストレスや精神的ショックによって母乳が出なくなることがあります。東日本大震災や阪神淡路大震災、熊本地震が起こったときは、海外メーカーの液体ミルクを被災地に送る支援活動によって多くの援助の手を差し伸べてくれました。

 

4.備蓄にも最適。

液体ミルクは東日本などの大きな災害時に海外から援助として届けてくれたということもあり、万が一のときの備えとして備蓄という考え方が広まっています。災害時は母乳が出ない、水が確保できないなど、赤ちゃんの命に関わる問題が起きやすくなります。液体ミルクは衛生面を気にすることなく、保存期間も長いので備蓄としては最適です。

 

5.商品によっては哺乳瓶も必要ないので利便性が高い

商品によっては本体に付属されている専用のニップル(乳首)を取り付けるだけの手軽な液体ミルクも販売されています。急いで外に出かけないといけない場合や、荷物は少なくして出かけたいときは重宝しますね。また、消毒不要の使い捨てタイプの哺乳瓶を活用すれば、使用後は捨てればいいので帰りの荷物が少なくて済みます。

 

6.比較的、賞味期限も長いので便利

液体ミルクの賞味期限は6ヶ月~1年と比較的長いので、災害時の備えとして保管しておくと安心できます。また、液体ミルクは割高ですのでお得なまとめ買いを利用して災害時の備蓄用だけでなく、体調を崩してしまった時や外出用として使い分けてあげると賞味期限切れの心配は無くなります。

 

7.安全性が粉ミルクより優れている

安全性は粉ミルクよりも液体ミルクのほうが優れているといわれています。その理由は、WHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機関)で定められている人工乳の調乳ガイドラインにおいて液体ミルクのほうを推奨されているからです。とはいえ、これまで粉ミルクで赤ちゃんを育ててきたのだからあえて液体ミルクを飲ませなくてもいいのでは?という意見も少なからずあるかと思いますが、“災害時”においてはその考え方の意味が大きく変わってきます。

災害が起きると電気や水道などが全て使えなくなるため、粉ミルクを作れる環境が限定されてしまいますし、衛生的なミルクが作れなくなってしまいます。さらに、交通手段がストップしてしまうとノロウィルスなどの感染者が増えることが過去の災害で分かっていますので、抵抗力が少ない赤ちゃんにとってはそのような環境は脅威になります。そういう状況下においては液体ミルクのほうがはるかに安全ですし必要価値も高くなります。

 

8.調乳の手間いらず

液体ミルクは調乳の手間がいらないので、母乳や粉ミルクでの調整で大変はママはもちろんのこと、「パパ」も手軽に授乳ができます。これは普段から授乳を行っているママからすれば非常に魅力的です。育児は体力的に大変ですし、とくに夜中の授乳で寝不足が続くと精神的にもきついです。液体ミルクがあれば、そんなママも負担もパパと上手に分担することが可能です。液体ミルクがきっかけでパパが積極的に育児参加をしてくれれば、ママの負担が一気に減るので赤ちゃんの育児が少し楽になりますよ。

 

デメリット

1.国内では正規の販売がされていないので高い(通販限定限定)

液体ミルクは国内で販売されていないため、粉ミルクと比べるとかなり割高になります。

例えば、Amazonで液体ミルクの代表的なAptamil(アプタミル)の場合だと、200mlの12本入りで11500円もします。(2016年11月現在)

海外メーカーの商品を個人輸入された商品を購入することになるため、関税や輸送費がどうしても金額に上乗せされてしまうんですね。

 

それでも授乳疲れで辛いと感じたときのサポートにぴったり

金額面が今後の課題の一つにはなるかと思いますが、それでも実用性を考えると液体ミルクは授乳期のママにとって非常に力強いサポートになりうる可能性を秘めているといえるでしょう。

授乳期は昼夜問わずにっぱいで授乳させたり、粉ミルクをつくって飲ませたり、とママにとっても負担が大きく大変な期間になりがち。

また、このミルクの場合、せっかく時間と労力をかけて粉ミルクを準備したとしても赤ちゃんは必ずしも飲んでくれるとは限りませんし、パパに至っては粉ミルクの作り方がよく分からないという理由でパパからの育児協力がうまくいかない、といったことなどもママの授乳疲れの原因になります。

その点、液体ミルクがあれば手間がかからないのでパパでも育児参加しやすくなり、パパの育児参加への比率が増えてくれば毎日の数時間おきの授乳で疲れて辛いと感じているママにとっては心強いといえます。

 

【参考】粉ミルクと比較

一般的に多く活用される粉ミルクとも利便性や価格など各項目を比較しました。

<液体ミルク>

  • 手間と授乳時間 ○
  • 外出時の携帯性 ○
  • 安全性 ○
  • 災害時 ○
  • 価格 ×

 

<粉ミルク>

  • 手間と授乳時間 ×
  • 外出時の携帯性 ×
  • 安全性 △
  • 災害時 ×
  • 価格 ○

お伝えしてきたように、価格面ではどうしてもネックとなりますが、液体ミルクのほうが利便性は優れているので、ぜひ今後は流通して欲しいところです。

 

液体ミルクの安全性は?

なお、液体ミルクは利便性だけでなく「安全面」でも優れています。

WHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機関)ともに、人工乳の調乳ガイドラインでは液体ミルクのほうを推奨されているので安全性は高いです。また、普段使いだけでなく被災地などの記入給仕においては、粉ミルクでは安全性が確保することが難しくなる一方で、液体ミルクのほうが安全性は優れていることになるという点も見逃せません。

 

衛生面はどうなの?

また、液体ミルクは「衛生面」でも優れています。

特殊技術による無菌充填製法によって製造されているため、長期保存でもずっと無菌状態を維持することができます。無菌充填製法は短時間で高温滅菌してから短時間で冷ます製法になるため、本来の味がそのまま残って美味しく飲むことができます。

 

厚生労働省の認可はされているの?

なお、厚生労働省の認可については、液体ミルクの製造・販売は禁止をしているわけではありません。ですが、メーカー側からの要請と厚生労働省が求めている要請と相違があるため、法の整備が整っていないのが現状です。

これだけ利便性の高いものなので、今後はぜひこういった法の整備面での調整が上手くいってほしいところです。

 

【実例】熊本の震災では液体ミルクが活躍!

熊本の震災ではフィンランドのValio社より液体ミルクが緊急支援として被災地に5190個が届けられました。また、成分表や使い方なども日本語で表示されているという気配りもあり、被災された赤ちゃんを支えるママさんにとって届けられた液体ミルクは重宝されています。

 

震災地では粉ミルクを作るのが困難

大きな震災にあった被災地では水道がストップしてしまう問題が発生してしまうため、粉ミルクを作るのに必要な綺麗な水を確保するのが難しくなります。

 

ミネラルウォーターは使えない

なお震災時の対策として『ミネラルウォーター』を考える方もいますが、硬水のミネラルウォーターはミネラル濃度の高いため、粉ミルクを溶かして飲ませるのは控える必要があります。赤ちゃんの未熟な内蔵ではミネラル分をうまく排出することができないからです。


ただし、国内の水を使っているミネラルウォーターの多くは軟水なので、沸騰させて調乳して使えば問題ありません。なお、日本のミネラルウォーターでも一部硬水のものもあるので注意はしてください。海外のミネラルウォーターは硬水のものがほとんどなので避けたほうがよいです。

 

ストレスで母乳が出なくなるママも増える

さらに精神的なショックやストレスによって母乳が出なくなることもあります。
ストレスのような精神的な疲労は、母乳を分泌させるホルモンに影響を及ぼすため母乳が出なくなることがあります。

母乳が出なくなると不安になって、さらにストレスが溜まりやすくなるという悪循環が懸念されます。その対策として安心を確保するためにも液体ミルクを準備しておきたいところです。

安心するとストレスが溜まらなくなるので母乳の分泌促進に繋がって母乳が出やすくなります。

 

【参考】液体ミルクはこれまでの地震でも活躍している

なお、過去に起きた東日本大震災や阪神淡路大震災などのこれまでの地震災害時においても液体ミルクは活躍してきている事実があります。震災が起きた際には、海外からの支援によって液体ミルクが赤ちゃんを支える多くのママさんに届いて活躍してくれました。

このように、災害時は普段とは違うストレス環境下に置かれるので、液体ミルクがあるだけで母子ともに安心できますし、それぞれに優しい飲料といえます。
赤ちゃんを守るためにも液体ミルクの備蓄の必要性が求められているといっても過言ではないでしょう。

 

震災を機に政府も検討に

これまで東日本大震災や阪神淡路大震災が起きた際に、水道がストップして、その環境では粉ミルクが作れない状況になった過去があって液体ミルクの必要性が問題視されてきました。そこへ2016年に熊本地震が起きたことを機に政府がようやく検討する動きを見せ始め、液体ミルクが解禁する運びになってきています。

 

国内製造メーカーの動き

また、粉ミルクの大手国内製造メーカーでは液体ミルクが販売・製造ができない理由として厚生労働省の規格基準が設けていないためとされています。

ですが、厚生労働省のほうは規格基準が設けることができていない理由として、製造メーカーからの衛生面での安全性を示すデータが未提出であるとしています。こういった理由から液体ミルクの製造・販売の進展は中断しているのが現状です。

 

液体ミルク解禁への署名活動が広がる

海外では一般的に流通していて震災などで液体ミルクの必要性が強く求められているにも関わらず、国内での製造が認められていないことに疑問を持ったママたちによる液体ミルク解禁への署名活動が広がっています。

署名活動は2014年11月よりインターネットで始まり、現在では12000件の署名が集まっています。また、熊本地震を機に署名の数はさらに増え続けており、署名以外では賛同コメントや企業への提出など流通のアピール活動も積極的に行われています。

 

まとめ

今回は液体ミルクの詳しい内容と国内販売されない理由についてお伝えしました。

液体ミルクが国内で製造・販売されるようになって近くのドラッグストアなどで気軽に買えるようになれば、粉ミルクを準備する負担が減らせるだけでなく、パパの育児参加の推進にも繋がります。また、日本は自然災害が多いので災害時に赤ちゃんを守るためにも液体ミルクの必要はいままで以上に高まってきているといえます。

厚生労働省の認可や商品開発の積極性など問題は多々ありますが、赤ちゃんのためにも日本全体で力を合わせて国内での液体ミルクの製造・販売を実現してほしいですね。

なお、液体ミルクや粉ミルクではなく、ご自身の“母乳”で赤ちゃんを育てたい、という方は「母乳をよく出す“15”の方法【母乳育児の新米ママ必見!】」の記事でまとめていますので、ぜひご参考になさって下さい。

 

 

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ライター紹介 ライター一覧

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育児・健康ライター

普段はお勤め人をしながらライター業としても活動中。
子供好きの面からikurich執筆に参画。
母乳トラブルをはじめとした育児コラムを主に担当。