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高齢出産で二人目は厳しい?知っておきたい母体と胎児のリスクと対策

    晩婚化の影響で高齢出産をはじめ、高齢出産で二人目妊娠を希望する方も増えています。ですが、高齢の場合二人目のタイミングどうすればいいのか?不妊の問題は?など心配することも。

    そんな高齢出産で二人目をお考えのママに向け、予め知っておきたい母体と胎児の注意点やリスク軽減・対策をお伝えします。

    高齢出産で二人目は危険なの?

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    妊娠の経過が良好で母子ともに健康に産まれる、よく聞く言葉かもしれませんが実は決して当たり前ではありません。妊娠中は年齢に関わらずすべての妊婦さんにとって常に危険が付いて回っているもの。非常にデリケートな状況なんです。

    ですが、「高齢出産のリスクと対策・気を付けること。35歳からの出産へ向けて」でもお伝えしたように、総合的な目で見ると高齢の方の出産(高齢出産)のほうがリスクが高いといえます。

    分娩だけでなく、妊娠中や出産後にも不安のある高齢出産、どんなことに注意すべきか?また、一人目と二人目の違いは?経産婦だからと安心せず、母体と胎児のリスク・予防法をいま一度しっかりと確認しておきましょう。

    高齢での二人目妊娠と出産における4つの母体のリスク

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    1.妊娠中に病気にかかりやすい

    妊娠中期以降に入ると

    1. 高血圧
    2. 蛋白尿
    3. むくみや1週間に500g以上の体重増加

    いずれか1つ、もしくは2つ以上があらわれる病気を「妊娠中毒症」と呼びます。

    ▶ 妊娠中毒症

    妊娠中毒症は母体や胎児に様々な障害を発症しうる症状として注意されてきています。なお、これらの症状があっても高血圧を含まない場合に限っては母体や胎児に異常が起こることが少ないとわかり「妊娠高血圧症候群」という呼称に変更されました。

    ▶ 妊娠高血圧症候群

    妊娠高血圧症候群の発生頻度は妊婦の年齢に関係なく妊娠全体の約10%と言われていますが、高齢妊婦さんに関しては更に確率が上がります。高齢妊婦の妊娠高血圧症候群の発症確率は35歳以上での出産では14~18%、さらに45歳以上での出産では約29%という高い確率になってしまいます。

    ▶ 高齢になるにつれて他の病気の確率も上がりやすい

    高齢妊婦の妊娠高血圧症候群の発症確率が上がる理由は血液を送る血管の弾力の低下・卵巣機能の低下、などが原因といわれています。さらに、高齢出産になると内科系の疾患や婦人科系の他の病気になる確率も上がると言われてることも予め理解しておくことが大切です。

    2.流産の確率が上がる

    厚生労働省の報告によると、年齢が高くなるにつれ流産の頻度も高くなるとされます。20代の妊娠における流産は10%前後、30代では20%を超えます。35歳を過ぎると急激に流産の確率が上昇し、40歳を超える高齢出産での流産率は40%前後となります。高齢になるほど流産の確率が上がっています。

    参考:厚生労働省「出産・子育てに関する意識」

     流産の理由

    流産の主な原因は胎児の染色体異常とされています。多くは胎児側の異常で、受精の瞬間に既に流産することが決まっていることが多いとされてますが、高齢妊娠の場合ママ側の原因のひとつとして老化により染色体異常を持つ卵子が多くなる点が考えられています。

    【高齢と流産への影響】

    他にも流産の原因として、黄体機能不全・甲状腺機能不全・糖尿病などの内分泌異常、細菌・マイコプラズマ・クラミジアなどの感染症、心疾患・腎疾患などの母体合併症、奇形・子宮筋腫・頸管無力症などの子宮の異常の他、免疫異常、精子の異常などが挙げられますが、妊娠中の病気は高齢になるほど起こりやすくなるため、流産の確率も同様に高くなります。

    3.帝王切開になりやすい

    帝王切開による出産は年々増加傾向にあります。

    特に高齢出産の場合、加齢に伴い骨盤の柔軟性や可動性が減少して胎児が産道を通りにくくなり、分娩に時間がかかる・出血が多くなることがあるために、分娩による母体と胎児への負担やリスクを考慮して帝王切開による分娩となることが多いようです。

    この場合、分娩のリスクは軽減できますが母体の回復にかかる時間が長く、上の子がいるご家庭では周りのサポートが絶対的に必要となります。

    なお、帝王切開の場合は医師不足が問題になっています。いつ始まるかわからない出産のために医師を常駐させることは難しいため、危険を伴うのであれば帝王切開の日時を決めて出産させよう、という考えが多いです。

    参考出典:厚生労働省「帝王切開娩出術の割合の年次推移」

    4.二人目不妊が高齢の方に増加中

    一人目に比べて2人目がなかなか妊娠できない、いわゆる「二人目不妊」に悩む人も増えています。

    原因は、高齢となったことで精子と卵子が劣化して妊娠の確率が下がる・加齢によるホルモンバランスの乱れが妊娠のしづらさに影響、などがあります。

    高齢での二人目妊娠・出産における胎児のリスク

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    高齢出産で障害児が生まれる割合は?現実の実態と検査・対処法は?」でもお伝えしましたが、高齢出産におけるリスクの1つとして障害を持った子が生まれる可能性が高まることが指摘されています。

     

    1.染色体異常児(ダウン症候群)が産まれる可能性が高くなる

    染色体の構造に異常がある状態や、それにより起こる障害が染色体異常。染色体異常が発生する確率は年齢とともに増加します。

    例えばダウン症候群の発生率は20代の出産では0.1%、35歳で0.3%、40歳では1%です。高齢出産では卵子が35歳を過ぎると急激に老化することから、先天性異常が起こる確率が35歳以下の妊娠に比べて高いのが原因と考えられています。

    参考出典:年齢とダウン症、染色体異常発生率の関係

    参考出典:厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」

    なお、ダウン症候群は21番染色体が3本(通常は2本)ある先天性異常を指し、出産した場合にも心疾患・消化器疾患・白血病などの合併症が心配されます。加えて染色体異常にはダウン症候群以外に口唇裂・口蓋裂など(奇形)や先天性心疾患になる可能性のある18トリミソー、先天性障害を持つ13トリミソー、などがあります。

    2.高齢出産は発達障害の確率が上がる

    発達障害は知的障害に加え、自閉症・広汎性発達障害・多動性障害・注意欠陥障害などを含みます。

    発達障害の先天性異常の子が生まれる確率は、25歳の出産で1/1200、30歳で1/880、35歳で1/290、40歳で1/100、そして45歳で1/46と高齢出産になればなるほど高くなっています。

    遺伝以外にも先天性・幼少期の疾患・外傷により発達に影響を及ぼすこともありますが、発達障害の原因である脳機能障害の理由に関してはなぜ起こってしまうのか?現在もはっきりとした原因は分かっていません。

    リスク回避のために

    なお、これらのリスク回避のために必要な対策については後述する「高齢出産で二人目を妊娠中、リスクは軽減できる?」をご参考ください。

    あわせて知っておきたい。父親が高齢だと起こりうる3つの影響

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    1.精神的な問題

    父親が高齢の時点で産まれた子供は比較的裕福で落ち着いた生活を送ることが多く、精神的な問題は起こりにくいと考えられていました。しかし、2014年に精神医学専門誌に掲載された研究論文によると『出生時点で父親が高齢だった子供は自殺や薬物に依存する危険性が高いことやIQスコアが低いこと、また学年を留年する可能性が高まること』などが研究結果として発表されました。

    参考出典:米国医師会(American Medical Association、AMA)の26日の精神医学専門誌「JAMAサイキアトリー(JAMA Psychiatry)」

    研究は1973~2001年にスウェーデンで産まれた260万人を対象とした大規模なもので、父親が24歳以下の時点で産まれた子供より父親が45歳以上の時点で産まれた子供の自殺行動や薬物依存が2.5倍高かったというデータの他、父親が高齢の場合、発症確率の上がる発達障害などについてもデータが出されました。

    2.自閉症

    神経発生的障害の一種である自閉症。先天性の脳機能障害であり多くの遺伝的因子が関係すると考えられており、人とコミュニケーションを取ることが得意ではない・自分の気持ちを上手に伝えられない・小さなことにとてもこだわったりする(興味を持つものが偏る)、などの症状が出ます。

    近年のアメリカの研究によれば、父親が中高年の時点で産まれた子供は自閉症になりやすいと考えられています。

    この研究では『父親が30歳未満の時点で産まれた子供に比べ、父親が40歳以上の時点で産まれた子供は自閉症や関連の症例が約6倍、30~39歳の時点で産まれた子供と比べても1.5倍以上だった』と報告されています。

    3.注意欠陥・多動性障害(ADHD)

    注意欠陥・多動性障害は多動性(過活動)・不注意(注意障害)・衝動性を症状のひとつとする神経発達症(行動障害)。日本では小学校入学前後に発見される場合がほとんどですが、近年では成人してからADHDと診断されるケースもあります。

    スウェーデンで行われた大規模な調査によると、父親が若い時点(20~24歳)で産まれた子供に比べ、父親が45歳以上の時点で産まれた子供は、注意欠陥・多動性障害の可能性が13倍高いことがわかりました。

    二人目のタイミングは?高齢ゆえの悩み

    高齢出産の場合「二人目のタイミング」をいつにするか?は悩むところ。体の問題はもとより子供が成長したときの自分たちの年齢や状況など、考えることが多々あります。

    そのため、かかりつけの医師に相談の下、高齢で二人目となる妊活を開始するタイミングを計算しましょう。

    35歳で出産!二人目を産んだ方の例

    第2子がほしいなーと思うようになりました。けど現在34歳。出産はたぶん35,6位になると思うのですが、この歳になっての二人目ってリスク大きいんでしょうか?

    出典:第2子がほしいなーと思うようになりました。|Yahoo!知恵袋

     38歳で出産!二人目を産んだ方の例

    私は38歳で妊娠、現在39歳になりましたが、今月中に出産予定です。
    一人目が9歳なので、かなり離れてしまったのですが、40歳までにもう一人って考えて。
    で、頑張った結果、前回(昨年6月)は9週での稽留流産でした。
    病院で、もうババアだからかな><;って聞いてみたら
    経産婦さんは、何歳でも「高齢出産とは言わないから、リスクもないに等しいですよ。」って。

    で、3ヵ月後に、妊娠、現在まで何の心配もなく来ました。

    出典:第2子がほしいなーと思うようになりました。|Yahoo!知恵袋

    38歳・・・今更2人目が欲しくなってきました。

    しかし、38歳。出産のリミットが近づいてきた今・・・かつての母の気持ちが分かるのです。今更ながら、赤ちゃんを産みたいと思うようになってきました。

    出典:38歳・・・今更2人目が欲しくなってきました。|Yahoo!知恵袋

    高齢でも二人目を妊娠・出産したいと希望する方は多くいます。

    もちろん諦める必要はありませんが高齢ならでは体のリスクもありますので、以下のリスク軽減対策も併せて確認しておきましょう。

    高齢出産で二人目を妊娠中、リスクを軽減するには?

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    出産と葉酸

    高齢出産における妊娠力アップと高齢出産のリスク低減のために葉酸の摂取を心がけましょう。

    葉酸の役割は【妊活中】(妊娠するため)【妊娠中】(お腹の赤ちゃんが健やかに成長するため)、それぞれにあります。

    【妊活中】

    ▶ 葉酸が妊娠率を上げる

    葉酸の摂取は「着床力」と「妊娠力」が上がる効果が期待できます。特に、妊娠力が低下してきた高齢期の方や不妊で悩む方から嬉しい結果も報告されています。

    なぜ葉酸が妊娠率を上げるのか?

    子宮内膜の強化(厚くなる)

    • 葉酸によって強化された(厚くなった)子宮内膜が卵巣の中の受精卵を守るため流産がしにくくなる。
    • 厚くなった子宮内膜は着床がしやすい

    子宮内膜の血流が強化

    • 子宮内膜の血流が強化されることで着床の成功率を上げる

    強化された子宮は健康になる

    • 妊娠のしやすさは子宮が健康であることがポイント
    • 普段から葉酸を摂取している方と比べると子宮がんのリスクも低減します。

    つまり、葉酸により妊娠しやすい(着床しやすい)子宮環境を作り、流産をしにくい子宮環境を作ることで「妊娠率が上がる」ことにつながります。

     

    【妊娠中】

    「神経管閉鎖障害」のリスク低減。

    赤ちゃんの先天的な病気や神経管閉鎖障害(ダウン症など)、流産のリスクを軽減

    赤ちゃんの体が無事成長するお手伝い

    細胞の分裂と増殖・組織と臓器の形成など、お腹の赤ちゃんの健やかな体づくりの助けとなる。

    ▶ 高齢出産の場合は「染色体異常」のリスク低減

    染色体異常は葉酸の摂取量不足により発症するリスクが高くなると言われ、葉酸を適正量摂取することで染色体異常は72%も低減できます。

     

    つまり、葉酸により妊娠中のお腹の赤ちゃんに起こりうるトラブルの確率を下げることが期待できます。

    詳しくは「妊娠中の葉酸不足が不安な方へ。今から間に合わせる!葉酸対策」でもお伝えしてますので、妊活・妊娠中(特に妊娠初期)までの葉酸摂取対策が不安な方はぜひご参考になさってくださいね。

     

    高齢出産のリスクを葉酸サプリで下げる

    葉酸は食品からでも摂取が可能ですが厚生労働省では葉酸サプリメントの摂取を推奨しています。

    ▶ 厚生労働省が推奨する理由

    厚生労働省が「神経管閉鎖障害の発症リスクの低減に関する報告書」という文面にて「葉酸を食品以外から摂取すること」にて葉酸摂取を推奨しています。

    なぜなら、葉酸は水や加熱処理によって栄養価が著しく損なわれ長期の保存も効かないデリケートな成分であるためです。

    食品から葉酸を摂取すると調理中に50%の栄養が損なわれるといわれ、且つ摂取してから体内で吸収される際に酵素で分解されて更に50%の栄養が損なわれます。つまり、体内に吸収されるころには最初とくらべの25%しか摂取できず、食品から必要量を摂取することが非常に難しい栄養素なんです。

    そのため、妊娠時に必要な1日の葉酸量は普段の食事内容に加え葉酸サプリで1日の必要量(400μg)を摂取することが厚生労働省からも推奨されているんです。

    参考出典:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
    参考出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」
    参考出典:葉酸普及研究会

    なお、妊活から妊娠中(特に妊娠初期)までに高齢出産のママが摂取したい葉酸サプリについて詳しくは「妊娠初期に摂りたい葉酸サプリおすすめランキング|先輩ママも愛用!」の記事をご参考になさってくださいね。

     

    体重管理と生活習慣を心がける

    なお、一人目の妊娠と二人目の妊娠では妊娠中に自分自身に使える時間と労力が違います。

    一人目妊娠の時は妊娠や出産に関する情報をネットや本などで一生懸命に集め、医師に言われた通りに体重管理をして自分と胎児のためだけに過ごせました。しかし、二人目妊娠になると自分のことだけではなく上の子の相手やお世話をしながらの妊娠となります。

    二人目だとその点が大変に感じることが多いかと思いますが、パートナーや周りとも相談して、食事における体重管理や睡眠・運動などの生活習慣を心がけていきましょう。特に体重管理は妊娠中の病気を防ぐだけでなく安産のためにも注意してくださいね。

    なお、体重管理については詳しくは「妊娠中の体重管理のコツは?ストレス無くこの時期を乗り超える方法」もご参考になさってください。

    【参考】高齢出産をした人のブログ

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    一般の方の高齢出産ブログ

    高齢出産の体験記をまとめているブログです。ブログ内には100を超える高齢出産の体験記が紹介されていて、出産時の母の年齢・高齢になった理由・出産方法や分娩時間などが細かく記されています。なにかと不安の多い高齢出産ですが、年齢や上の子の有無など自分に似た状況の体験記を読むことで、参考にできることがたくさんありますよ。

    ブログ高齢出産体験記*気ままにママ

    芸能人の高齢出産ブログ

    写真家で映画監督でもある蜷川実花さんは、2007年に35歳で第一子を出産、そして2015年5月に第二子妊娠をブログで報告し、同年9月に42歳で出産しています。

    蜷川実花さんのブログ「蜷川実花オフィシャルブログ「人生気合っす!」Powered by Ameba」

    また、女優やタレントとして活躍する伊藤美咲さんは、2010年6月に33歳で第一子を出産、そして2015年3月に第二子妊娠をブログで発表、同年6月に38歳で出産しています。

    伊東美咲さんのブログ「伊東美咲オフィシャルブログ Powered by Ameba」

    他にも、お笑いタレントでありながら多岐に渡って活躍する松嶋尚美さんは、2011年12月に40歳で第一子を出産、そして2013年1月に第二子の妊娠を公表、同年6月に41歳で出産しています。

    松嶋尚美さんのブログ「松嶋尚美オフィシャルブログ Powered by Ameba」

    高齢期だからこそママの体づくりに一層の意識を

    女性の高齢出産・二人目出産は年々増えています。その分、医療も日々発達し高齢出産におけるリスクも昔ほど叫ばれませんが、ママの体が高齢化し、体力が低下している事実は変えられません。

    だからこそママの体づくりが大きな影響を持つことを意識していただき、高齢期の妊娠・出産を乗り越えていきましょう。

    なお、ママの体づくりについては「お腹の赤ちゃんの『健やかな体づくり』のためにいつも取り組んでました!」にも詳しいので、ぜひご参考になさってくださいね。

     

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    IKURICH編集部

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