完ミ・混合のママからすれば、赤ちゃんの栄養補給で欠かせないのが粉ミルク。ですがアレルギー持ちの赤ちゃんだと、アレルギー用の粉ミルクをえらんであげる必要があるので、慣れないママにとってはアレルギー用の粉ミルクを選ぶことに苦労すること。
そこで今回はそんなママに向けて、おすすめのアレルギー用の粉ミルク8選と赤ちゃんがミルクアレルギーのときに知っておくべきいくつかの知識についてご紹介していきます。
目次
アレルギー用ミルクとは?
さまざまな理由から完母がむずかしい場合、粉ミルクを使用しなければならないことがあります。ですが中には粉ミルクを飲むことにアレルギー反応を起こしてしまう赤ちゃんもいます。
アレルギー用のミルクはミルクアレルギー(正式名称:新生児・乳児消化管アレルギー」)をもつ赤ちゃんのために開発されたミルクです。
アレルギー用ミルクは2種類
一口にアレルギー用ミルクといっても予防的に飲む「予防ミルク」と、ミルクアレルギー用に飲む「アレルギー用ミルク」で分かれます。予防ミルクは厳密にはアレルギーが発症することがあるので使用上の注意が必要です。一方でアレルギー用ミルクはその名の通りアレルギーを持っている子に対して作られているので安心して与えることができます。
赤ちゃんのミルクアレルギーの症状は?
ミルクアレルギーの場合、粉ミルクを飲んでから数日以内に何かしらの症状が起こります。湿疹(ぶつぶつ・蕁麻疹)をはじめ、下痢・血便、嘔吐などの消化器官系のトラブルがよく見られます。中にはアナフィラキシー(全身に渡って起こる急性で、重度なアレルギー反応の一つ。)が起こる可能性もあります。
粉ミルクを飲ませた後で、以下のような症状がみられたらミルクアレルギーの症状かもしれない?とお考え下さい。
湿疹
蕁麻疹(じんましん)や、皮膚の赤らみ・かゆみなどが現れます。体を動かしてむずむずするようなしぐさを見せたらこれらの症状の可能性があります。
下痢・血便(嘔吐)
下痢・血便(嘔吐)など、消化器官が影響する症状が出てきます。嘔吐はゲップを上手に出来なくて、という可能性もあるので()でお伝えしましたが、下痢や血便は粉ミルクを飲んですぐに出るものとは考えにくいので、粉ミルクを飲んだ直後に出てきたらミルクアレルギーである可能性を考えましょう。
風邪の諸症状
くしゃみ、鼻水、発熱、咳などの風邪のような症状が出てきた場合もミルクアレルギーの可能性を考えて下さい。そのまま継続して飲ませていると、ひどいときはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあるので、これらの諸症状が出てきたらすぐに飲むのを控える様にしてください。
赤ちゃんがミルクアレルギーか?診断する方法と対策
赤ちゃんが「ミルクアレルギーをもっているのかどうか?」を判断する方法としては、病院に受診してアレルギーと思われる症状がでた経緯や、症状をお医者さんと相談をして、その後血液検査をすることで赤ちゃんにアレルギー抗体をもっているのか?を診断してもらうことです。
粉ミルクのアレルギーがあると判断されたら、アレルギーの原因となるミルクは使用できません。そこでアレルギー持ちの赤ちゃん用のミルクに切り替えて活用していくようにしましょう。
なお、いくらアレルギー用の粉ミルクとはいえ念のためお医者さんに「このミルクで大丈夫か?」の確認はとるようにしておいてください。
アレルギー持ちの赤ちゃん用粉ミルク8選
1,森永乳たんぱく質消化調製粉末 ニューMA‐1
母乳のアミノ酸バランスに近づけるため、アレルギー性を低減した良質の乳たんぱく質消化物とアミノ酸を配合して作られています。また、成長に必要なビタミンK、ヌクレオチド、β-カロチンなども配合しています。牛乳などを与えて下痢や湿疹などの症状が出る乳幼児向け。
希望小売価格:3,800円(税別)
内容量:800g
2,森永乳たんぱく質消化調製粉末 MA‐mi
ニューMA‐1よりも飲みやすい風味で母乳に近い浸透圧の粉ミルク。母乳バランスに近づけるため、アレルゲン性を著しく提言した乳清たんぱく質消化物とカゼイン消化物、また赤ちゃんの成長に必要なビタミンK、ヌクレオチド、β‐カロテンを配合しています。ニューMA‐1と比べて、より飲みやすい風味。大豆成分、卵成分、魚成分を含まないので、これらのアレルギーを持つ赤ちゃん向け。
希望小売価格:3,100円(税別)
内容量:800g
3,森永 低脂肪MA-1
ニューMA-1よりもさらに油脂類に敏感な赤ちゃんの粉ミルク。通常のミルクと比べて少々特殊な商品のため、森永社から直接の購入となります。医師から『低脂肪MA‐1』の使用を指示された場合に限り、専用の宅配はがきにてご注文ができます。
参考:詳しくは公式サイトより
4,明治 ミルフィー HP850g
母乳にも含まれている乳清たんぱく質を分解し、アレルゲン性を通常のミルクの100万分の1程度までに低減しています。
従来のアレルギー用ミルクと比べて苦味やアミノ酸臭が弱いので、赤ちゃんにとって飲みやすくなっており、乳児の成長に必要な炭水化物・ミネラル・脂質・ビタミンを配合しています。ミルク、卵、大豆のたんぱく質アレルギーをもつ赤ちゃん向け。
希望小売価格:2,700円(税別)
内容量:850g
5,明治 MCTフォーミュラ 350g
ミルクアレルギー、脂質吸収障害のある赤ちゃん向け。一般には出回りにくいので入手が困難なこともあります。
希望小売価格:3,500円 (税別)
内容量:350g
6,明治 エレメンタルフォーミュラ
ミルクアレルゲン除去、無乳糖の赤ちゃん用アミノ酸ミルク。ミルクアレルギー、ガラクトース血症の赤ちゃん向け。また、大豆、卵の成分も含んでないのでこれらのアレルギーを持つ赤ちゃんにもおすすめ。また、重度のアレルギー症状を持つ赤ちゃんにもおすすめ。
希望小売価格:2,900円 (税別)
内容量:17g×20本
7,雪印 ビーンスターク ペプディエット
たんぱく質を分解したミルク特有のにおいやにがみを抑えているので赤ちゃんにも飲みやすく配慮しています。ママの初乳に含まれる「ビタミンK」も配合し、他にも赤ちゃんにに大切な成分「ヌクレオチド」を、母乳の量とバランスに近づけて作られています。牛乳アレルギーを持つ赤ちゃん用のミルクで、乳糖不耐性、ガラクトース血症の乳幼児にもお使いいただけます。また卵成分を含んでいないので卵アレルギー持ちの赤ちゃん向け。
希望小売価格:1,700円(税抜)
内容量:350g
8,和光堂ボンラクトi(アイ) ミルクがあわない赤ちゃんに 360g
牛乳成分を使わず、大豆たんぱくで作られた粉ミルク。牛乳嫌いやミルクが合わない赤ちゃんにおすすめです。ですが、大豆で出来ているため大豆アレルギーを持つ赤ちゃんには合いません。アレルギー用のミルクはおいしくない、とよく言われますが、こちらは中でもゴクゴク飲んでもらいやすいタイプともいわれて人気です。
希望小売価格:1,100円(税別)
内容量:360g
参照:和光堂(amazon)
※各アレルギー用ミルクはご使用前にお医者さんと相談の上で赤ちゃんに飲ませるようにしてください。
アレルギーミルクを飲まない
いつも飲んでいたミルクから急にアレルギー用のミルクに変えると赤ちゃんが嫌がることがあります。こういった場合、すぐに飲まそうとしても難しいので、少しずつ慣れさせてあげてください。最初は嫌な顔もしますし、飲み残してしまうこともあるかと思いますが、徐々に飲むことにも慣れていきます。
赤ちゃんのおいしくなさそうな顔を見るのは心が痛むこともあるかと思いますが、ここはママも赤ちゃんも一緒になって頑張っていきましょう。
【参考】ミルクアレルギーなら母乳も注意を
赤ちゃんがミルクアレルギーを持つ場合、母乳で育てているママにも注意が必要です。「粉ミルクじゃないから」「母乳は赤ちゃんにとって最適な飲み物といわれているから」と油断をしてはいけません。母乳はママの体の栄養から成り立つ飲み物です。そのため、ママが摂取した栄養分がそのまま母乳にも含まれるようになります。
※
この点、厳密にはお医者様ごとによって判断が異なることもあり、ミルクアレルギーのせいで母乳NGとは言い切れない部分があります。そのためアレルギーと思われる症状が出たときの反応の出方や症状の具合を見てお医者さんとの相談をしてみてください。
食物アレルギーがあるときは?
食物アレルギーがあるときはアレルギーの症状が「軽度」か「重度」かによって判断が変わってきます。
症状が軽度で除去するアレルゲンの数が少ない場合は、ママ自身が除去食を頑張ることで母乳育児を続けることもできますが、症状が重度である場合、ママの食事の除去は体力的も精神的にもかなり過酷です。この場合は、思い切ってアレルギー用ミルクに変えることも検討した方がよいでしょう。
まとめ
以上、アレルギー持ちの赤ちゃん用粉ミルクについてまとめさせていただきました。
この手の商品はすでに製造中止になってしまったものなどもあり、今まで使っていたのにどうしよう?とお悩みになることもあります。(ここで掲載しているものは、掲載時点で販売されているものとなります)
そのため、いざというときのために「どういった商品があるのか?」「自分の赤ちゃんにはどんなものが良いのか?」を知っておくと良いかと思います。
ですが、どのアレルギー用のミルクでも、赤ちゃんに飲ませる前にまずは病院でお医者様に相談をしてから、ということだけは守るようにしてください。
アレルギー持ちの赤ちゃんになにを飲ませたらいいのか?お悩みの際は是非参考にしていただければと思います。
また、なにかしらの事情があって母乳をあきらめ、粉ミルクにしたけど、再度母乳で育てたいとお考えの際は「母乳をよく出す“15”の方法【母乳育児の新米ママ必見!】」の記事が参考になるかと思いますので、よろしければご参考になさって下さいませ。