「おっぱいが思うように出ない」「乳腺がなかなか開通しない」、そうお悩みを抱えているママは多くいます。ですが、おっぱいの悩みはなかなか他人には言いづらいもの。「あなたはどうやって赤ちゃんにおっぱいをあげているの?」と、面と向かっては聞けなかったりします。そこでこの記事では、

  • 産後の母乳を開通させる(乳腺開通)ためのコツや方法

についてお伝えします。

母乳の開通とはどんな状態?

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たとえば母乳がシャワーのように出ても、じわりと染み出すように出たとしても「母乳が出る=乳管が開通してる」ということになります。乳頭から乳汁が3、4箇所くらい出ていればまずまずの状態だと思っていただいても大丈夫。もし、なかなか乳管が開通しないようでしたら、乳輪を1周ぎゅっとつまむようにし、まだ開いていない乳管を開通させる必要があります。こうした「乳管マッサージ」は自己流でやってしまうと乳首を傷つけたり、様々なおっぱいトラブルを引き起こしてしまう可能性もありますので、出来れば助産師さんや母乳教室などでアドバイスをしてもらうと安心です。

母乳が出ないのは乳管の開通が原因に

母乳がスムーズに出ないことの理由として、乳腺に脂肪の塊が詰まることで乳管が開通していないことが考えられます。この状態をそのままにしておくと母乳の出が悪くなるだけではなく、乳腺炎などのおっぱいトラブルを引き起こす原因にもなってしまいます。

また、赤ちゃんも出ないおっぱいを必死で吸おうとしますから必要以上に体力を使うことになってしまいますし、強い力で乳首を吸い続けられることで乳首が傷ついてしまう恐れも。これでは赤ちゃんにとってもママにとっても良いことはありません。そのため、乳管がきちんと開通するようにする必要があるのです。

乳管の開通本数は何本必要?

乳管は約20本ほどあるされています。ですが、すべての乳管が開通する必要はなく『5~10本くらい』乳管からおっぱいが出れば良いとお考え下さい。また、一度開通してしまえばそれでずっと大丈夫、というものでもありません。母乳は赤ちゃんに吸われることで生産されるものですから、吸ってもらうことを中断してしまうとせっかく開通していた乳管も閉じてしまいます。

さらにママの食生活が乱れることでもおっぱいの出は悪くなってしまいます。そのため、甘いものや脂肪分の多いものは控え、冷たい清涼飲料水やコーヒーの代わりにノンカフェインの温かいハーブティーたんぽぽコーヒー・たんぽぽ茶、小豆茶など、母乳促進の手助けになってくれる飲み物をを飲んで意識的に水分補給することも大切です。

母乳を出すためには「乳管開通」が一番です。

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おっぱいをたくさん出すためには、なんといっても「乳管が開通している」ことが必要です。乳管が開通していなかったり、乳管に脂肪の塊が詰まってしまうと、母乳の出が悪くなり乳腺炎などのトラブルを引き起こす原因にもなってしまいますが、もしも乳管が開通していなくても、諦めずに根気よくマッサージをすることで乳管開通を促すことに繋がります。何もしないで放っておいても乳管は開通しませんから、こうした対策をとることが大切なのです。

乳管が開通してないと母乳が出ないので赤ちゃんはおっぱいを吸えない

当然ながら、乳管が開通していなければ母乳は出ませんから、いくら吸っても赤ちゃんはおっぱいを吸うことが出来ません。また、開いていない乳管からおっぱいを吸おうと強く吸い付くことで赤ちゃんにも負担がかかってしまいますし、強く吸われることで乳首が切れてしまうことも考えられます。

初産だと特に乳管は開きにくい

また、初めて出産したママの場合、乳管が開通しにくい傾向にあるとされます。最初の頃は赤ちゃんもおっぱいを上手に吸えないことが多いですし、ママ自身も必要以上に身構えて力んでしまいますから、授乳がスムーズに出来ないというケースが多々見られます。出来れば出産する前の段階で、お近くの「母乳教室」や母乳マッサージをしてくれる助産師さんを調べておくと良いでしょう。詳しくは「母乳教室はどんなところ?全国の母乳教室316選【完全版】」の記事をご参考になさってください。

いざおっぱいをあげてみたら『母乳が出なくて困ってしまった・・・』と焦る必要がなくなりますし、心強い味方がいることで安心感を得ることが出来ます。

おっぱいの仕組み

まず、母乳は小葉で作られ乳管を通って乳管洞に溜まっていきます。そして赤ちゃんに吸ってもらうことにより乳管洞が押され、母乳が出るようになっています。乳管が細かったり、ママの普段の食生活が乱れがちだと乳管は詰まりやすくなってしまいますから、日ごろから規則正しいバランスの良い食事を摂り、母乳に悪影響を及ぼすとされている糖類、脂質などを出来るだけ控えるように心がけておきましょう。ママにとって、おっぱいの中身が実際にどうなっているのかを知ることはとても大切です。このように『おっぱいの構造』を知識として頭に入れておくことで今後の対策やトラブル時の解決のヒントにも繋がりますよ。

母乳を開通させる方法。できる『乳管マッサージ』。

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引用:乳管開通の方法「ママべビ」より

開いていない乳管を開通させるには、「乳管マッサージ」が効果的。自分で出来る手順を覚えておくと、いざおっぱいが出ないという時に慌てず対処することが出来ます、ぜひ身に付けておくと良いでしょう。以下が一番に取り組んでほしい手順となりますので参照ください。

  1. まず、乳頭から乳輪までを親指、人差し指、中指でつまむようにし、ひねってひっぱる動作を繰り返します。
  2. また、2、3本の指を使っていろんな方向から乳頭を優しく揉みほぐすようにしていくと、母乳と一緒に乳管に詰まっていた脂肪の塊が出てくることもあります。

まずはこの手順を覚えておくのが良いでしょう。そして、この手順に慣れてきたら「自宅でできる簡単なセルフマッサージ」も徐々に取り入れてみてください。(以下参照)

①お風呂やシャワー、温タオルなどでおっぱいを温める。

②おっぱい全体を手のひらでつかみ、上下左右に動かす。

③乳首をひっぱったりねじったり、乳輪から乳頭方向へと搾り出すようにしてみる。

このときに、あまり強い力でやりすぎると乳房や乳首を傷つけてしまう恐れがありますので適度な力加減で自分のペースで行うようにしてください。なお、おっぱいが出ないことで焦ってしまい、何十分もマッサージを続けているとおっぱいが冷えてしまうことも考えられますから、まずは短時間から始めてみましょう。マッサージをすることで硬くなっていたおっぱいが柔らかくほぐされていくのが分かりますよ。

母乳開通後は「頻回授乳」と「水分補給」

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乳管を開通させるマッサージで乳管が開通したらそのまま放置せずに、出来るだけ「頻回授乳」とこまめな「水分補給」も心がけましょう。頻回授乳で催乳・排乳作用を促しましょう。特に初めての育児の場合、どのタイミングで赤ちゃんにおっぱいをあげたらいいのか分からないでしょうから、赤ちゃんの様子をよく観察することが大切です。赤ちゃんの落ち着きがなくなったり、指やこぶしを口に持っていくような様子が見られたらお腹が減っている場合が多いですから、おっぱいをあげてみてください。

また、あわせて“こまめな水分補給”も大切です。母乳はママの対愛の水分から作り出されますので、こまめな水分補給をしておくことが母乳の生産量を上げることに繋がります。温かい飲み物を適度に飲むよう心がけてくださいね。

乳腺がない?そう心配するときは。。。

乳腺が細い人は乳管が詰まりやすく、思うように母乳が出ないことが多いので、「乳腺がないんじゃないか・・」と不安になってしまうママもいるでしょう。ですが、詰まっている乳腺のマッサージで塊を排出し、抱き方や吸わせる角度を工夫することでおっぱいが出やすくなります。自分に合った方法を探りながら授乳していきましょう。

母乳は開通しない人もいる?それとも吸わせれば出るようになる?

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一般的に母乳が安定するまでは約1ヶ月はかかると言われています。また、初めは赤ちゃんもおっぱいを上手に吸えない場合が多いですから出来るだけ頻回授乳を心がけ、赤ちゃん自身にもおっぱいの吸い方を覚えてもらうようにしましょう。初めは出なかったおっぱいも赤ちゃんが上手に吸えるようになることで出やすくなりますので諦めずにおっぱいを吸わせるようにしてみてください。『どうしても出ない』とお悩みの際は搾乳機を使ったり、助産師さんや母乳外来をやっている病院で相談したり、母乳マッサージをしてもらうなども選択肢に入れておきましょう。他にも「急に母乳が出なくなった。止まった母乳を再開させる22の対策」の記事でも詳しく解説してますので、あわせてご参考になさってください。

まとめ

おっぱいが出るようになるためには「乳腺開通マッサージ」「頻回授乳」「水分補給」の3つを最低1ヶ月は続けることが大切です。またその他にも食生活の改善と見直しや、ママ自身がストレスを溜めずに日々リラックスして過ごすことも必要です。とはいえ、おっぱいが出ないからアレもコレも禁止しなきゃ・・・!と気を張っていると、余計ストレスが溜まっておっぱいが出ないという悪循環になってしまいます。

悪循環にハマるくらいなら、何をしてもダメならミルクを足せばいいんだ、と、肩の力を抜きましょう。まずはママ自身が育児を楽しめるような環境を作ることが大切なのです。その上で、出来る範囲でマッサージをし、授乳の回数と水分補給のタイミングにも少し気を配ってみてください。

なお、乳管を開通させた後は、母乳の出が悪くならないようにこまめなケアや生活習慣の改善、水分補給など進めていくのが大切になります。「母乳育児におすすめのハーブティー13選。授乳中のママの悩み対策を」の記事でもまとめさせていただきましたので、よろしければご参考になさって下さい。

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