妊娠初期に無性にお肉が食べたい!
妊娠初期になると味覚の変化の影響から『お肉が食べたい』という衝動に悩まされている妊婦さんは多くいます。そんな妊婦さんに向けて
- 妊娠初期に肉を食べても大丈夫なのか?注意点は?
についてお伝えします。
目次
妊娠初期は無性にお肉が食べたくなる

つわりでお肉が食べたい
妊娠初期はつわりの影響で食べ物の種類や好みは変化することがあり、その影響で「肉が食べたい!」と感じることがあります。
妊娠中にステーキが食べたい
中でも「無性にステーキや焼き肉が食べたくなる」という気持ちになる妊婦さんは多くいます。
妊娠中におけるステーキを食べる際の注意点ですが、食中毒にならないよう中までしっかり火を通して調理しましょう。お店でも中まで火が通ったウェルダンやヴェリーウェルダンを注文してください。
詳しくは後述する「生はNG|火を通す」にて詳しく解説しています。
男の子が生まれるジンクスは本当?
妊娠すると食べ物の好みが変わり、妊娠中に肉が無性に食べたくなると男の子が生まれる・生まれてくる赤ちゃんの性別によって食べ物の好みが変わる、というジンクスがあります。
ですが、あくまでジンクスなので医学的根拠があるわけではありません。
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妊娠初期、妊婦が肉が食べたいときの食べ方・工夫

妊婦の食べ過ぎ注意
妊娠するとホルモンの働きによって太りやすい体質になっているため、食べ過ぎると体重増加・妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病などのリスクが高まります。
肉は妊娠中の妊婦さんや胎児にとって大切な栄養源なので食べる必要はありますが、実は妊娠中のカロリーの必要量はさほど増えていませんので食べ過ぎにはご注意ください。
食べ方・調理法の工夫
妊娠中にお肉を食べるなら、脂肪分が少ない赤身肉などを中心に食べる・調理の仕方を工夫する、などでも食べ過ぎを防ぐことができます。
肉は炒める・揚げるより、煮る・蒸すで調理した方がカロリーを抑えることができます。また、野菜・サラダを多めにし、食事では先に食べるようにすると肉の食べ過ぎを抑えるのに有効的です。
生はNG|火を通す
妊娠中は免疫力が低下しているので感染症にかかりやすい時期。
そのため、食中毒のリスクが高くなる生肉を食べるのは避けてください。
(生ハムや加熱処理されていないチーズも同様に危険ですので避けてください。)
感染症で懸念されるトラブル
■感染症で懸念されるトラブル
生肉で食中毒の原因になるのは主にリステリア菌。リステリア菌によって食中毒を引き起こすと細菌性髄膜炎・敗血症・流産などの危険性があります。
■トキソプラズマ(寄生虫)
トキソプラズマは主に羊肉・豚肉・鹿肉に潜んでいる可能性があり、お腹の赤ちゃんの脳や目に障害が及ぼす危険性があります。
- 加熱処理で対処
リステリア菌とトキソプラズマは、熱に弱い性質をもっているので肉の中心部を75℃以上で1分ほど焼く・煮るりして加熱処理をすれば安心して食べられます。
レバーはNG
牛・豚・鳥のレバーには動物性のビタミンA(レチノール)が多く含まれています。
妊娠中はビタミンA(レチノール)を過剰摂取すると胎児の奇形や先天異常などの障害リスクが高くなります。
そのため、妊娠中のレバーの過剰摂取(※)は控えて下さい。
(※)レバーを食べる量を調整すれば胎児への影響はありませんが、避けておいたほうが安心です。
なお、緑黄色野菜に含まれるビタミンAはレチノールではなくβ-カロテンですので過剰摂取による胎児への悪影響はありません。
刺激物は控える
お肉を食べたいからといって外食で焼肉店に行くとキムチをはじめとした刺激物のサイドメニューが豊富でにあります。
ですが、唐辛子・わさび・カレーの香辛料などの刺激物は内蔵や粘膜に負担がかかるため胃痛や下痢の原因になりますので妊娠初期は控えめに。
野菜・果物で栄養バランスを補う
肉は栄養が豊富ですが野菜や果物も一緒に食べて栄養バランスが偏らないようご注意ください。
野菜や果物には妊娠中に不足しがちでですが欠かすことのできない栄養分である葉酸をはじめ、ビタミンCなど大切な栄養が豊富に含まれています。
お腹の赤ちゃんの成長を助けるため葉酸を補給しよう
妊娠初期は全妊婦さん共通して流産確率が15%。
原因は先天性異常や無脳症による流産・死産によるによるものです。

出典:厚生労働省
先天性異常の場合、赤ちゃん側の問題のため妊婦さん側からの完全な予防はできませんが、無脳症は神経管閉鎖障害により起こるため神経管閉鎖障害の発症リスクを下げる葉酸を摂取することで予防対策を立てることができ、厚生労働省でも普段の食事以外に付加的にサプリなどで摂取することを推奨しています。
参考:厚生労働省、葉酸サプリメントは神経管閉鎖障害の発生リスクを低くする |順天堂大学
お腹の中で無事の成長を助けるために何かしたい・少しでも流産率を減らさないと不安、という妊婦さんは普段の食事に加え葉酸サプリを摂取し、あとで後悔しないためも自分でできる範囲の対策を進めてくださいね。
> 厚生労働省が推奨する葉酸(種類・量)を摂取できるサプリならこちら
体重管理・食べ過ぎに注意|塩分・カロリー
昔はお腹の赤ちゃんの分まで二人分の栄養を摂るようにと言われていましたが、昔の話を参考にすると食べ過ぎになります。
上述したように妊娠初期に肉を食べたくなっても、実際のカロリーの必要量はさほど増えてはいないため、塩分・カロリーの過剰摂取は体重増加・妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病などのリスクが高まります。
「妊娠中の体重管理のコツは?ストレス無くこの時期を乗り超える方法」でもお伝えしたように、妊娠中の食べ過ぎにはご注意ください。
- 妊娠初期に必要なカロリー
妊娠初期の基本摂取カロリーの目安は+50kcalほど。
50kcalはクッキー1枚分くらいのカロリーになりますので妊娠前と比べてもさほど増えてるわけではありません。
妊娠初期はつわりの影響であまり食べることができず『赤ちゃんの成長に悪いんじゃないか?』と心配になりがちですが、胎児はまだ小さく、これまで母体に蓄えられた栄養で十分に成長しますので心配しなくても大丈夫です。
- 食べれるものを食べる時期
なお、妊娠初期はつわりの影響で食べることができない・飲むことができない、といった状態になりやすいため『食べられるものを食べたいときに食べる』ようにしましょう。
妊娠中は肉の扱いだけは気を付けて/まとめ
妊娠初期に無性にお肉が食べたくなることは決しておかしな話ではありませんが、デリケートな時期だからこそ食べ方には人一倍気をつけたいところ。
無事に赤ちゃんを迎えるためにも、注意事項を念頭に入れてお肉を食べて下さいね。