つわりでアイスしか食べることができない…
妊娠初期のつわり中は嗜好が変化してアイスクリームしか食べることができない、となる妊婦さんも多くいます。ですが「アイスばかりだとお腹の赤ちゃんに影響がないのか?」と心配になることも。
そんな妊婦さんに向け、
- つわり中はアイスしか食べることができないのは大丈夫か?
についてお伝えします。
目次
つわりでアイスばかり食べてしまう
[体験談]
妊娠14週目ですが、今はアイスとフルーツしか食べられません。そうめんにトライしましたが、駄目でした。
アイスは1日一つまでと決めているので、
他に食べられるものを探しています。引用:Yahoo!知恵袋
妊娠初期です。つわりは、吐き気に襲われる毎日からは解放され、食べなければ大丈夫です。ただ、空腹になると気持ち悪くなるので適度に食べます。ゼリーやアイスなどしか食べれないので、それをちょこっと食べる感じです。
引用:Yahoo!知恵袋
など。つわり中は普段と味覚が変わることがあるためアイスクリームだけしか食べることができない(偏食気味)になることがあります。
アイスしか食べられない
つわり時にアイスクリームしか食べることができないのであれば無理に我慢することなく食べてください。
つわり時は普段よりも食べることができない状態になりやすいため栄養不足や水分不足になりやすいデリケートな状態です。
そのため、「食べれるものを食べる」という考え方のもと、その時食べることができるものを積極的に摂取してください。
妊娠中のつわりでアイスクリームを食べるのは大丈夫?
つわりで胃が食事を受け付けない時はアイスクリーム
妊娠初期を迎えると多くの妊婦さんはつわり症状が起こります。
[つわりの症状例]
- つわりで激しい嘔吐をともない常生活が送りにくくなる
- 食欲不振になり、これまで普通に食べられていた食材も喉を通りにくくなる
- つわりが酷くなるにつれ、仕事や家事ができなくなって家で寝てしまう
個人差がありますが、各諸症状に悩まされる妊婦さんも多くいます。
しかし、つわりで食べることができないからといってそのままにしておくと、栄養不足や水分不足の原因となり体力の低下、引いては入院することもあります。
無事の妊娠、出産を迎えるためにも妊婦さん自身が体が壊さないよう、食べやすい食材を見つけ「食べれるものを食べる」という考え方がつわり中には欠かせません。
なかでも妊婦さんに人気の食材がアイスクリーム。
口の中で溶けるアイスは噛む手間が省けるので食事にわずらわしさを感じる機会が少なく、また、冷たくて甘い触感は食欲がなくても受け入れやすいため少量でも満腹感を感じられるでしょう。
適量は1日1個を目安に
アイスは一度口に運んでしまうと病みつきになってしまいやすい食材。
アイスを食べ過ぎてしまうと身体の中から体温を低下させてしまい、内臓機能や新陳代謝、胎児の健康状態にいたるまで妊婦さんの体内環境に影響を与えてしまう可能性もあります。
そのため、身体を冷やさないためにも1日1個を目安に食べ過ぎを防ぎましょう。
妊娠初期の妊婦さんがアイスを食べる際の注意点
食べ過ぎは身体の冷えの原因に
アイスは食べ過ぎると身体を冷やしてしまいます。
体温低下は血のめぐりの悪化に影響し、胎児に届く栄養供給量が落ちてしまう・ホルモンバランスにも悪影響(自律神経に影響)・消化器官(内臓)への負担、などがあります。
[影響例]
- 内臓への負担からの影響が大きくなれば妊婦の食欲不振が悪化し、ますます食べ物を受け付けなくなる
- 腎臓や肝臓の機能が低下すれば新陳代謝も落ちて基礎体温が下がってしまう
- 自律神経にトラブルが発生するとストレスが溜まりやすい(マタニティー・ブルーの原因)
そのため、妊婦さんの身体にとって優しい食材とはいいにくい面があります。
つわりに苦しみアイスしか食べられそうにない状況であれば貴重なカロリー源として摂取しつつも、体が冷えきらないよう食べ過ぎにだけは注意してください。
食べ過ぎると体力の低下を招く
継続して冷たい食べ物を摂り続けることで内臓の状態が悪化して体力が落ちることもあります。
内臓が弱まると下痢や新陳代謝の低下に繋がるため、出産への難易度が上がってしまうこともあります。
アイスしか食べることができない時期は致し方ないにせよ、徐々にアイス以外のものが食べることができるようになってきたら温かい食材も食べる・気温が低下する夜にアイスを避ける、などの工夫も取り入れてください。
糖分の摂り過ぎ
アイスは糖分や脂質を大量に含んでいます。糖分や脂質は身体のエネルギー源として大切な成分ではあるものの、過剰摂取は体内脂肪の原因になるので体内へ蓄積されます。
妊婦さんは普段よりも運動量が落ちているため、カロリーの燃焼率が低下しており糖分が脂肪となってしまう割合が高い状態です。体内脂肪の増加は血行を邪魔してしまうので、胎児に届く栄養素が減ってしまう可能性があります。
また、体内脂肪が増えすぎると子宮口が開きにくくなることもあり、その場合胎児が子宮から顔をなかなか出せずに難産となる可能性があります。
歯周病リスク
妊娠中はホルモンバランスをはじめ、体内環境が大きく変わるために免疫力が大幅に落ちることがあります。加えて、つわりが始まると口の中に物を入れた状態に我慢ができなくなることがあり、ブラッシングなどの口腔ケアに支障が出ることもあります。
その結果、普段以上に虫歯や歯周病などの口内トラブルが起こることがあります。
歯磨きがしずらい状態で、アイスをはじめとした糖分が大量に含まれる食材の摂取は虫歯や歯周病の原因となりやすいものです。
胃腸の悪化
冷たいものの食べ過ぎは胃腸へのダメージが蓄積されていきます。
内臓環境の不調により下痢になると体内に十分な栄養が行き届かなくなるだけでなく、胎児への栄養も不十分になります。
加えて、便秘になった場合はフラストレーションが溜まりホルモンバランスに影響します。
アイスの添加物に注意
アイスに含まれている添加物にも注意。
添加物には発がん作用が含まれているもの・アレルギーを誘発したりするもの、もあります。
妊娠中は胎児をお腹の中で守っている特にデリケートな状態です。
大人にとっては大丈夫でも胎児にとっては深刻な脅威となる添加物の影響もないとは言えず、もし胎児への栄養補給に添加物が混ざっていたら胎児の健康状態に影響を与えて病気や障害の原因となる可能性もゼロではないのです。
アイスを食べるときには成分表から添加物が含まれていないものを優先的に選ぶのがおすすめです。
カフェイン入りアイスに注意
カフェインにはタンニンという成分が含まれています。また、カフェインには利尿作用があることでも知られています。
カフェインを摂りすぎると体に取り入れたカルシウムや鉄分がタンニンと結合して、利尿作用の働きから体外へ排出されてしまうので、その結果、母体のカルシウム不足や貧血の原因になります。
また、カフェインには血管収縮の働きがあるため、母体から胎盤に送られる血液量が減少することで、お腹の赤ちゃんに十分な栄養素が届かなくなる可能性があります。
つわりの妊婦さんはアイスクリームよりもかき氷のほうが良いことも
添加物やカフェインを含んでいる種類が多いアイスが気になる場合、代わりにかき氷を用意してみることをおすすめします。
かき氷はアイスと同じように冷たいデザートであることには変わませんが、アイスと違って口の中で完全に溶かしてから飲み込めるのでアイスよりも胃腸を冷やしにくいです。
また、市販のアイスとは違い、かき氷は氷にかけるシロップ次第で成分を調整できるため、無添加・添加物の調整もしやすいため体に優しいです。
妊娠中のつわりに悩む妊婦さんにおすすめのアイス3選
1.バナナ豆腐アイス
アイスで口直しだけでなく、バナナでエネルギー補給もできるため消耗が激しいつわり時におすすめの手作りアイスです。
【参考】クックパッド「簡単ヘルシーおやつ!バナナ豆腐アイス」より
2.ハーゲンダッツ
出典:ハーゲンダッツ ジャパン
ハーゲンダッツは無添加のアイスクリーム。また、バニラ・ストロベリー・マカデミアナッツ・レアチーズケーキ・ソルティバニラ&キャラメル、などは1個当たり妊婦が1日に摂取してよいカフェイン量(100mg)以下でもあるので、複数個摂取せず1日1個(それ以外のカフェイン類の摂取も控える)を心がければつわり時の摂取におすすめです。
【参考】 ハーゲンダッツジャパン公式ページ
3.松崎冷菓の無添加アイス
無添加にこだわった自然はアイス。コンビニやスーパーにあるアイスよりは少々お高めですが、こんな時期だからこそ頑張っている自分へのご褒美として体に優しい無添加アイスもおすすめです。
身体のことを考えた妊娠中のアイスの食べ方や工夫
少量ずつ分けて食べる
食べすぎを防ぐために1個のアイスを複数に分け、少量ずつ食べてみてください。カップ入りのアイスであれば上手に食べれば2~3日かけて1個を消費できます。
一度に食べきらないために身体は冷えにくくなるので内臓への負担も抑えられます。それでいて「アイスを食べた」という実感は残るのでアイスを求めるフラストレーションからも解放されるでしょう。
もともと甘い食べ物には満腹中枢を刺激する効果もあるので、実は少量のアイスを口にしただけで脳が満足してしまうパターンも少なくありません。
食事の代わりにしない
つわりが酷いと普通のごはんやおかずが食べにくくなるため、食べやすいアイスを代わりにしようと考えることがあります。
ですが、アイスを食事代わりにしてしまうと、アイスが習慣化してしまい歯止めが効きかなくなります。その結果、
- 体が冷える
- 体内脂肪が増える
- 内臓が弱る
- 血行不良
- アイスに含まれている糖質や添加物(添加物が含まれるアイスの場合)を大量に摂取して健康を害する
などの可能性が高くなります。
また、アイスの食べすぎで基礎体温が下がってしまうことも大きなデメリット。
健康な胎児を安全に出産するためには基礎体温の維持が欠かせません。ですが、冷たい食べ物を日常的に摂取していると体温が下がり出産への影響も生まれてしまいます。
体温保持の環境をつくる
アイスを食べる際、あらかじめ冷房を切る・暖房をつける・足湯をする、など室温や体温調整をしておくと体温が下がりにくくなります。
また、マナーがいいとは言えませんが、入浴時間に食べるのも体温保持の一つの方法として挙げられます。
ゆっくり食べる
外出先など室温を調整しにくい環境下でアイスを食べる場合、食べるスピードを変えてみてください。
アイスを早く食べると冷たいまま食道を通り消化器官に到達してしまうため内臓を冷やしにくくなります。ですが、ゆっくりと舌の上でアイスが溶けるのを実感してから飲み込むようにするとお腹も冷えにくくなります。
また、時間をかけて食べると満腹中枢を刺激するので一度にたくさん食べたくなる機会も減ります。食べるスピードは心がけ次第ですぐに実践できるのでおすすめです。
つわりでアイスしか食べれないときは食べ過ぎにだけは注意しよう
つわり時は「食べれるものを食べる」の考えが大切。特につわりで食べることができず、栄養不足や水分不足にならない為にも、アイスしか食べれないときは我慢せずにアイスを食べてください。
もちろん食べ過ぎは体に毒ですので食べ過ぎないように注意してほしいですが、つわりも時間とともに症状が改善されてきますので徐々にアイスに傾倒しすぎない食生活に戻していくよう心がけてくださいね。
つわり対策をお探しの方へ
なお、どうしてもつわり症状がツラいとお感じの際は「つわりに効く飲み物は何がおすすめ?妊娠中に飲みやすいドリンク特集」でつわりに聞く飲み物をお伝えしていますので、つわり緩和対策としてぜひご参考になさってください。