妊娠13週目を過ぎ、妊娠14週目(妊娠4ヶ月)はお腹の大きさや赤ちゃんの様子が気になり出すタイミング。
そんな妊娠14週目の妊婦さんへ向けて
- 妊娠14週目のお腹の大きさや赤ちゃんの様子
- この時期に心がけたい過ごし方
についてお伝えします。
妊娠14週目は何ヶ月?どんな時期?
妊娠14週目は妊娠4ヶ月といわれる期間。徐々にお腹も大きくなり妊婦さんらしくなります。辛かったつわりもピークを過ぎ、落ち着いて過ごせる半面、つわりが落ち着いた反動で食欲が増しはじめます。流産リスクも下がってママとしては安心しはじめる時期です。
妊娠14週目、お腹の赤ちゃんの様子
赤ちゃんは筋肉が増え、エコーで骨もしっかり確認できるように。また、お腹の中での動きも活発になり、腕の曲げ伸ば・手をグーパーするなど、動きにバリエーションが生まれるようになります。
大きさ・体重
体長約8.5cm~10cm、重さ約25~60gほど。レモン大くらいのイメージ。それまで2頭身だった体も徐々に人間らしいものになり、手足・頭のバランスが整ってきます。
各器官が形成
気管・咽頭・声帯など、喋るための器官が徐々に形成されてきます。また、脳の神経回路が作られ、内臓は胆汁を生成し、脾臓は赤血球を作り始め、腎臓も働きはじめます。まだ小さい心臓も血液を全身に送るためにしっかり動いています。
胎盤の完成が目前に
基礎体温が下がりだしますが、これは「胎盤の完成まであともう少し」のサイン。胎盤が完成すればへその緒を通じて赤ちゃんとママが繋がり、ママから赤ちゃんへ栄養や酸素が送られるようになります。
胎動はいつから?
一般的には18~22週目の妊娠5ヶ月ごろに感じはじめますが、極稀に胎動を感じる人も。
性別はいつわかる?
男の子と女の子の外陰部の違いが出てきますので徐々にエコーで性別がわかるように。ハッキリとわかるのは妊娠16週ごろとなります。
【参考動画】エコーによる様子
流産の確率・兆候
妊娠14週目は流産のリスクは低くなる時期ではありますが決して0ではありません。妊娠中はデリケートな時期で何が起こるか分かりませんから油断は禁物。
後期流産|腹痛や出血が兆候
妊娠14週の流産は後期流産と呼ばれ母体に原因があることも。食べ過ぎによる妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病流産は流産リスクを高めてしまいますので要注意。
なお、流産の兆候として不正出血や腹痛があるので、症状・兆候が見られたらすぐに医師に相談してください。素早い対処をとれば妊娠を継続することは充分可能です。こうしたサインを見逃さないようにしてください。
妊娠14週目、妊婦さんの症状・様子
お腹の大きさ・張り
子宮の大きさは生まれてくる赤ちゃんの頭くらい、外から見てもお腹の大きさがわかるようになります。締め付けのキツい洋服は避け、マタニティインナーやマタニティウェアなどゆったりめの服装で過ごしましょう。
キツめの衣服は血流の悪化や赤ちゃんの成長に影響します。また、お腹に「張り」も出てくるので横になりリラックスしてください。
お腹が出ない人も
個人差の影響で妊娠14週を過ぎてもあまりお腹が出ない・目立たないという人もいます。定期健診を受け、特に問題がなければ気にする必要はありません。
便秘
子宮が大きくなる影響で周りの臓器が圧迫される(&ホルモンバランスの影響)ので便秘になりがち。ですが、妊娠中の市販の便秘薬はお腹の中の赤ちゃんに影響を与える可能性があるので服用は控えてください。どうしても便秘が辛い場合、産婦人科で医師に相談して赤ちゃんに影響のない便秘薬を処方してもらいましょう。
便秘対策として日ごろの水分補給・お通じによい食事(食物繊維豊富な食事)を摂取・軽いウォーキングやストレッチなどがおすすめです。
眠気
一日中眠くて眠くて仕方がない時期。『夜しっかり眠ったはずなのに日中も眠くてどうしようもない』そんな人も少なくありません。ママの眠気は=お腹の中の赤ちゃんの「もう少し休んで」のサイン。無理をせず体を休めてり過ごしてください。また、職場の人や家族にも予め体の状態を伝えておくと良いでしょう。なお、車の運転をする人は眠気が強い場合、無理せず短時間でも仮眠をとってから運転してください。
つわりが終わらない
つわりのピークが過ぎて落ち着きだす方が多いですが、個人差でまだつわりが終わらない妊婦さんもいます。
つわりはメンタルと密接に結びついてるケースが多く、気持ちの焦りがつわりの期間を長引かせてしまっている場合もありますので、考えすぎず無理を少なく過ごしてもう一週様子をみてください。
[メンタル例]
- 睡眠不足
- 過度なストレスによる免疫力の低下
- 出産や育児に対する不安、気力の低下
メンタルバランス|感情の起伏
『なんとなく気分の浮き沈みが激しくなる』ことも少なくありませんがこの時期は自然なこと。散歩・音楽を聞く・アロマでリラックス、など気分転換をはかりましょう。
体重管理・体重増加
つわりが落ち着く反動で食欲が増し、食べ過ぎになることも。妊娠中の体重増加は妊娠糖尿病・流産・出産時トラブルなどに影響するので食事・健康管理に注意して、定期的な体重管理を心がけてください。
関連記事 妊娠中の体重管理のコツは?ストレス無くこの時期を乗り超える方法
【参考】先輩ママはどんな食事をしてた?
妊娠したからと特別な物は食べず、それまでと同じ食生活でした。
もともと薄味なのでそこは変えず。
ただ貧血になったので、鉄の多い物を気にはしましたが、最終的には薬頼みでしたね。
教科書的には良質なタンパク質の摂取と減塩が基本です。
お腹がチクチクする
子宮が大きくなるため「円靭帯(子宮を支える靭帯)」が伸び、お腹がチクチク痛みを感じることがあります。この時期特有の痛みのため大きな問題はありませんが、痛みがいつまでも続く・出血を伴う、といった場合は流産の可能性もあるので、早めに医師に相談してください。
おりものの変化
おりものの分泌量が増える傾向があります。通気性のよい下着を着用する・マタニティ用の下着を着用する・おりものシートをこまめに交換する、など清潔を保つよう心がけましょう。なお、痒みを感じる・白いボロボロとしたカッテージチーズのようなおりものが見られる場合はカンジダ膣炎の可能性があるので早めに医師に相談してください。
妊娠性鼻炎|鼻づまり
風邪をひいてるわけでも無く、花粉症の時期でもないのに鼻炎に悩まされることも。これは妊娠性鼻炎といい、効果的な対策はいまのところありません。妊娠中のホルモンバランスの影響で鼻の粘膜がはれることが原因のため、鼻に潤いを与えるよう、加湿器でお部屋の乾燥を避けてください。
汗の量が増える
妊娠中のホルモンバランスの影響で汗をかきやすくなります。汗をかきっぱなしでいると「あせも」「脱水症状」に繋がるので水分補給を意識してください。あせもには低刺激のベビーパウダーがおすすめ。お風呂上りにあせも部分をケアしてください。
むくみ
妊娠中は通常の1.5倍もの水分を体内に溜め込んでしまうため体がむくみやすいです。普段の食事で塩分を控えめにする・利尿作用のある食材を摂り入れる・こまめな水分補給、など心がけてください。
横になる際に下肢を高くする・長時間の立ちっぱなし・座りっぱなしの作業を控える、などもむくみ改善に繋がりますよ。
鉄欠乏性貧血
「鉄欠乏性貧血」は妊婦に多い症状のひとつ。妊娠中はお腹の赤ちゃんに血液を届ける必要があるので通常より血液量が増えますが、その濃度は1人分のまま。つまり、濃度が薄まった状態の血液が体を巡っている状態になるので貧血になりやすい状態です。
普段の食事でも鉄分の多いレバー・赤身の肉・緑黄野菜を摂り入れ、不足がちな場合は妊婦さん用のサプリメントも活用してください。貧血によるめまい・ふらつきは転倒事故に繋がる恐れがあるので、普段からの鉄分補給で未然に防ぎましょう。
詳しくは「お腹の赤ちゃんに優しい、妊娠中におすすめの食べ物12選。」でもこの時期おすすめの食べ物についてお伝えしてるのでご参考になさってください。
参考出典:日本産科婦人科学会[血液疾患合併妊婦の管理]
参考出典:妊娠中の貧血、対処法は?|健康・医療|NIKKEI STYLE
妊娠14週目に心がけたい過ごし方
1.妊婦健診時に「子宮底長」を測定
子宮底長は仰向けの状態で恥骨の上から子宮の一番上までの長さを測り、胎児の発育状態や羊水量を判断するための指標となる大切なもの。子宮底長が長いと羊水過多・巨大児・前置胎盤の可能性があり、短いと羊水過少・未熟児・発育の遅れの可能性があります。子宮低長と同時にエコー検査も行い異常の発見に努めていくのです。
2.妊娠線予防マッサージ
出来てしまった妊娠線は完全に消すことが難しいので、お腹が大きくなってくる時期から専用クリームでマッサージして妊娠線予防をしましょう。なお、強くマッサージし過ぎる・頻繁にやり過ぎるお腹にストレスがかかるのでご注意ください。また、お腹が張っている状態でのマッサージも控えましょう。
関連記事 妊娠線が気持ち悪い、ひどすぎる!消す方法としては何がおすすめ?
3.水分補給・むくみ対策
水分補給をこまめに行い体内の塩分濃度を下げることでむくみの予防・解消を心がけてください。なお、体を冷やす冷たい飲み物は避け、常温orぬるめの飲み物を飲んでください。
4.徐々に運動(エクササイズ)
つわりが落ち着きだしたらストレッチやウォーキングなど軽めの運動をはじめてみましょう。安定期に入ればエクササイズ(マタニティヨガ・マタニティスイミングなど)に取り組む人も増えてきます。適度な運動は気分転換にもなりおすすめです。
5.お酒・たばこ(受動喫煙)・カフェインは控える
お酒・たばこ(受動喫煙)は流産・早産・多低体重児・奇形のリスクを高め、カフェインは産まれてきた赤ちゃんが夜泣きの原因になります。妊娠中はこれらを控え、パパが喫煙者の場合はたばこを吸う場所を変える・これを機に禁煙してもらう、など協力をしてもらいましょう。
6.葉酸を摂取して赤ちゃんの神経管閉鎖障害リスクを減らす
なお、胎児が健やかに成長するためにこの時期妊婦さんが摂取しておきたいのが葉酸です。
お腹の赤ちゃんの成長が著しい妊娠初期時に葉酸が不足すると無脳症や二分脊椎など、先天性異常のリスクが高くなることが分かっており、厚生労働省からも妊活中の女性や妊娠初期の妊婦さんには葉酸の摂取が推奨されています。
出典:厚生労働省
葉酸は緑黄色野菜などの食材にも含まれていますが、妊娠時に必要な1日の葉酸量は普段の食事だけで補うことが難しいため、厚生労働省でも妊娠1ヶ月前から妊娠3ヶ月までは普段の食事から摂取できる葉酸に加え、付加的に1日400μgの葉酸を食事以外の栄養補助食品(葉酸サプリ)で摂取することを推奨しています。
参考出典:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
参考出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」
参考出典:葉酸普及研究会
- 日本の先天性異常のリスクはアメリカの8倍!
例えば、アメリカやイギリスでは葉酸摂取によって、胎児神経管閉鎖障害の発生は、この10年間で約10分の1に減少した。一方、日本では、葉酸摂取の重要性の啓発に対する効果が未だ見受けられず、この10年間で胎児神経管閉鎖障害の発生率は漸増し、アメリカの8倍、イギリスの6倍となっているのが現状である
なお、日本産婦人科医会によると日本では葉酸の重要性への理解が進んでおらず、その影響でアメリカの8倍、イギリスの6倍も先天性異常が発生している現状となっており、葉酸への理解が少ない現状が大きく心配されています。
そのため、「妊娠初期に摂りたい葉酸サプリおすすめランキング|先輩ママも愛用!」でもお伝えしたように、特に妊娠初期は葉酸不足にならないよう妊娠初期時に必要な葉酸量をサプリを活用して補ってくださいね。
- 参考:おすすめ葉酸サプリ
\ 妊娠初期に必要な葉酸を摂取できる!ベルタ葉酸サプリ /
胎動、安定期を目指して!
もう少しで胎動もはっきりわかり、妊娠期の最初の節目である「安定期」ももう少し!お腹の赤ちゃんが健やかに成長してくるよう、ママは自身の体を大事に、無理のない生活を過ごしてくださいね。
無事の出産を目指して
なお、これからの時期のママとお腹の赤ちゃんの過ごした方については、「お腹の赤ちゃんの成長具合と話しかける際に大切なポイント」でも解説しているので、ぜひ合わせてご参考になさって下さい。
【参考】
この一週後は「妊娠15週目、お腹の大きさや赤ちゃんの胎動は?過ごし方も注意。」で紹介しています。
この一週前は「妊娠13週目、お腹の大きさや流産の確率は?頭痛・腰痛対策を!」で紹介しています。