妊活中であれば自身のちょっとした体調の変化で「…あ!やっと妊娠したのかも!?」と妊娠の可能性に期待を抱いてしまうもの。
そんな妊娠を希望する方へ向けて、
- 妊娠の可能性がある症状や兆候は?
- 妊娠の可能性を感じたら、無事の出産に向けて心がけるべきことは?
をお伝えします。
目次
【年齢別】妊娠する確率は何%?
【年齢別:妊娠の確率】
- 25~30前半の自然妊娠率は約25~30%
- 30代後半は18%
- 40代前半は5%
- 40代後半は1%
上記はあくまで平均値にはなりますが、妊娠希望の方は参考目安としてお考え下さい。
一般的には高齢出産と区分される35歳前後から妊娠の確率が下がるといわれ、歳を重ねるにつれ胎児の染色体異常や流産の発生率も上がることがわかっています。
妊娠初期症状?妊娠の可能性がある5種の変化・症状
妊娠すると心身に変化(妊娠初期症状)があらわれ、主に以下症状が代表的なものになります。
なお、これらの諸症状が複数個を同時に発症していると感じたら妊娠の可能性が高いとお考え下さい。
1.代表的な症状
- 生理が遅れる
- 頭痛がする(頭が重い・クラクラする)
- 腰痛がする
- 基礎体温の高温期が続く
2.体調の変化や症状
- 風邪症状が起こる(咳や鼻水、喉の痛み、など)
- 匂いに敏感に反応しはじめる
- 吐き気
- 食欲不振
- 動悸・息切れ
- だるさ・倦怠感
- 足がだるい・むくみがでる
3.胸・腹部へ起こる変化や症状
- 胃が痛む・ムカムカする
- 胸が張る
- みぞおちの痛み
- 下痢
- 下腹部の痛み
- 生理痛に似た鈍痛
- お腹がチクチク痛い
- 寝汗が出る・眠れない
- お腹にガスが溜まる・おならが出る
4.関節へ起こる変化や症状
- 股関節への痛み
- 腰痛・おしりの尾てい骨の痛み
5.肌へ起こる変化や症状
- 口内炎
- 肌荒れになる・手足がガサガサ
- ニキビや吹き出物ができる・肌荒れ
なお、より詳しくこの時期の初期症状を確認したい方は「妊娠超初期症状のセルフチェック診断!妊娠してるかも?を明確にする」も是非ご参考になさってください。
ワンポイント!
お伝えしたように上記の諸症状が複数同時に発症していると感じたら妊娠の可能性が高いので、これまでの頑張りが報われた瞬間ですから非常におめでたいことです (´◡`) ♪
そこで、このタイミングから無事出産を迎えるまでに大切にしたいのが以下2点。
- 【1】産婦人科で妊娠確認
正常妊娠(妊娠が分かってからさらに胎嚢・胎芽・心拍がわかる状態)と判断される妊娠6週ごろに産婦人科でお医者さんに診てもらいましょう。早めに受診しすぎても胎嚢が見えずに次回受診になることも多いので、その時期まで少し待ちましょう。
- 【2】無事出産を迎えるためのママの体づくりをはじめる
妊娠希望者の方は無事の出産を迎えるべくママの体づくりをスタートさせてください。
ママの体づくりはママの健康だけでなくママを通じてお腹の赤ちゃんの成長も助けます。詳しくは本ページ後半の「妊娠の可能性が分かったらすぐに取り組むべき17のこと」をぜひご参考ください。
妊娠超初期症状と妊娠発覚前症状(生理前症状)の違い
妊娠超初期症状と妊娠発覚前症状である生理前症状は似ている点が多いので症状の違いに悩むこともあります。
そのため、「妊娠超初期症状はいつから?生理前症状(月経前症候群)との違いは?」でもお伝えしたように普段の自分と比較してどうか?という視点で違いを判断してください。
症状が無くとも妊娠検査薬で陽性が出たらほぼ妊娠発覚
陽性が出たらすぐ病院
ドラッグストアや薬局で市販される妊娠検査薬は非常に精度が高いため検査の結果が陽性と出た場合はほぼ妊娠していると考えられます。
ですが、子宮外妊娠やその他の妊娠異常である場合も考えられるため陽性反応あればすぐに産婦人科で確認をとりましょう。
生理予定日にフライングして妊娠検査薬で陰性が、でも妊娠の可能性はある?
国内で市販される妊娠検査薬は一般的に生理開始予定日の1週間後から判定可能のものが多いため、フライングで検査してしまうと正しい反応があらわれないことがあります。
また、自分で考えていた生理予定日と実際の予定日が違っていた場合も尿中に妊娠を示すホルモンが検出されず陰性が出ることもあるため、妊娠検査薬で陰性だった場合でも妊娠の可能性はあります。
生理予定日に出血した場合でも妊娠している可能性はある?
女性は生理以外でも出血することもあるため、生理予定日に出血が見られても妊娠の可能性は残されています。
生理が来たのに妊娠の確率はある?
「生理が来たのに妊娠した?妊娠初期出血との違い9つのチェック方法」でもお伝えしたようにその出血が生理ではなかったために『生理が来たけど妊娠してた。』という人は多くいます。
代表的な症状として以下の可能性が高いと考えられます。
着床出血の場合
およそ50人に1人の割合で起こる着床出血は生理予定日の1週間前から生理予定日にかけて起こる出血のことを指します。
「着床出血はいつ頃から来る?どんな症状や匂い?生理との違いは?」でもお伝えしたように、おりものに小量混ざる程度の場合が多いため、出血の具合を見ただけでは判断がつきにくいことが多く、確実性を求めるなら妊娠検査薬での検査も合わせて行ってください
不正出血の場合
妊娠初期の不正出血は流産、胞状奇胎(受精卵が着床したあとに胎盤や卵膜へと変化する細胞が異常増殖すること)、子宮外妊娠などの可能性があるため、妊娠中に早めに医師の診察を受けてください。
【参考】妊娠の可能性をチェック!診断・計算ツール
たまひよ 妊娠判定チェック
【URL】
http://st.benesse.ne.jp/menu/cp/check/?s_oid=wpindex_m
【概要】
- 体がだるい
- ちょっとしたことでイライラする
- トイレが近くなった
など、日常の変化をチェックして妊娠の可能性をパーセンテージで予測します。
妊娠したかも-妊娠の可能性、初期症状をチェック-
【URL】
https://itunes.apple.com/jp/app/ren-shenshitakamo-ren-shenno/id909202750?mt=8
【概要】
おりものの変化・乳房の張り、など妊娠時によく見られる症状について11個の質問に回答していく簡単なテスト。
ご自身の妊娠の可能性を教えてくれます。
排卵日計算
【URL】
http://hairan.org/
【概要】
前回の生理開始日と月経周期日数を入力するだけで次の7周期の排卵日と妊娠可能日を計算してくれます。
妊娠した場合の出産予定日の計算も可能です。
妊娠可能日カレンダー(オギノ式)|赤すぐ
【URL】
http://akasugu.fcart.jp/nincal/
【概要】
生理周期と前回の生理開始日を入力すると妊娠する可能性の高い日が簡単にわかります。
(※)オギノ式とは・・・産婦人科医の荻野久作氏が発表した妊娠可能日および出産予定日の算出法のこと。
妊娠の可能性が分かったらすぐに取り組むべき17のこと
1.初診を受ける
妊娠が発覚したあとの初診を受けるタイミングは生理予定日から2週間後が最適です。
あまりに早すぎるとエコーで見えなかったり子宮の中に胎嚢(赤ちゃんの袋)しか映らないことがあります。
2.出産方法・出産場所の選定
出産方法には自然分娩・帝王切開・無痛分娩などがあり、出産する場所も個人の産院・総合病院・自宅出産など、それぞれ選択肢があります。
出産方法の希望によって選ぶ病院も変わりますし、自宅から近い産院を選ぶ・里帰り出産がしたい、などの希望もあるので予め旦那さんや家族と話し合って決めておきましょう。
3.周りの人への報告
妊娠が分かると嬉しさのあまり周りに喜びを伝えたくなりますが、安定期に入るまで何が起こるかわかりません。
報告をする場合、安定期とされている5ヶ月目に入ってからの報告を目安としましょう。
また、中には「妊娠したくても妊娠できない人」「不妊治療で苦しんでいる人」もいるため、相手との関係性・状況を考慮しながらの報告心がけてください。
4.家事は夫と協力して
妊娠すると女性は体に変化が起こります。その影響で疲れやすくなる・つわり症状で悩まされる・お腹が出てくることで無理が効かなくなる、などが増えるため自身の身の回りをケアするのでさえ大変になります。
この時期は無理は禁物。そのため、家事・掃除などは旦那さんや家族に協力してもらいましょう。
なお、妊娠中から一緒に家事をしたり、赤ちゃんを迎え入れる準備をすることで、旦那さんは父親としての自覚も芽生えやすくなるメリットもあります。
5.出産育児一時金の手続き
子供が一人産まれるごとに健康保険から支払われる「出産育児一時金」は一人あたり42万円の支給を受けることができ、直接支払制度か受取代理制度のいずれかを選択して受け取ります。
- 「直接支払制度」を選択した場合
産院からの同意書に署名するだけでOK。退院後に分娩費用や入院費用を差し引いた分が支払われます。
- 「受取代理制度」を選択した場合
加入している保険へ必要書類を提出する必要がありますが、保険内容によっては付加給付金も支給されることがあるためお住まいの市区町村役場で確認してみましょう。
6.仕事中の人は今後の仕事について考える
働く女性の場合、妊娠がわかったら産休や育休の有無・期間について勤め先へ確認し、現在の仕事の引継ぎの相談も行いましょう。
場合によっては妊娠により仕事を辞めざろう得ないこともあるので、その際は「妊娠中はいつまで仕事を続ける?辞めるべき?心掛けたい30のコト」をあわせてご参考になさってください。
7.放射線を浴びない(レントゲンなど)
妊娠15週までに100mSv(※1)以上被爆することで流産や胎児の奇形が起こる可能性が研究でわかっています。
参考出典:日産婦誌62巻10号研修コーナー|日本産科婦人科学会
(※1)100mSvは胸部レントゲンを約1000回、腹部レントゲンを約100回受けたときの値に相当します。
一般的なX線のレントゲンならば赤ちゃんへの影響は問題ないと考えられてますが、影響が全くの0でない以上、検査を繰り返すことはリスクも0ではありません。そのため、特に妊娠15週までは歯科のレントゲン検査であってもできるだけ控えたほうが良いでしょう。
なお、どうしてもレントゲンが必要な場合、事前に医師へ事情を伝えておきましょう。
8.たばこを控える
妊娠中の喫煙は体内にニコチン・一酸化炭素が増加して血管が収縮するため、お腹の中の赤ちゃんに十分な酸素を送り届けることができず、切迫流産・早産・低体重児に影響するため、赤ちゃんの命に危険があります。
また受動喫煙も同様のため、旦那さんが喫煙者の場合、周りで吸うのを控えるよう注意するか、これを機に禁煙してもらうのも良いでしょう。
9.カフェインを控える
妊娠中のカフェインの摂り過ぎは流産・早産・低体重児や発達障害に繋がる可能性があります。
どうしてもコーヒーを飲みたい場合は1日1~2杯程度に留めていただくか、できればコーヒーの代わりにデカフェ・たんぽぽコーヒー・ハーブティーなどに切り替えてください。
10.飲酒を控える
妊娠中の飲酒は胎盤を通してお腹の中の赤ちゃんにアルコール成分が届いてしまい、赤ちゃんの成長の遅れ・中枢神経の異常・胎児性アルコール症候群が発症する原因になります。そのため妊娠中の飲酒は控えてください。
11.赤ちゃんの成長を助けるために葉酸を摂取する
葉酸サプリですが、私は妊娠前から飲んでいて、今は妊娠5ヶ月ですがずっと飲んでいます。
病院の栄養士さんも葉酸サプリをすすめていました。
妊娠希望の方に妊娠の可能性が見られたら、お腹の赤ちゃんが無事の出産を迎えるために葉酸を摂取していきましょう。
お腹の赤ちゃんの中枢神経(脳・脊髄)が発達する妊娠初期(~15週目)までは、その成長を助けるため葉酸の摂取が妊婦さんには欠かせません。
また、妊娠初期時に葉酸が不足すると無脳症や二分脊椎など、神経管閉鎖障害(先天性異常)のリスクが高くなることも分かっており、厚生労働省からも妊娠初期の妊婦さんには葉酸の摂取が推奨されています。
出典:厚生労働省
あとで後悔しないためにも、ママは妊娠初期である今から必要な葉酸量を摂取してお腹の赤ちゃんの成長を助けてあげてください。
参考出典:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
参考出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」
参考出典:葉酸普及研究会
- 妊娠初期までの葉酸摂取が心配なら
葉酸は緑黄色野菜などの食材にも含まれていますが、妊娠時に必要な1日の葉酸量は普段の食事だけで補うことが難しいため、厚生労働省でも妊娠1ヶ月前から妊娠3ヶ月までは普段の食事から摂取できる葉酸に加え、付加的に1日400μgの葉酸を食事以外の栄養補助食品(葉酸サプリ)で摂取することを推奨しています。
- 日本の先天性異常のリスクはアメリカの8倍!
例えば、アメリカやイギリスでは葉酸摂取によって、胎児神経管閉鎖障害の発生は、この10年間で約10分の1に減少した。一方、日本では、葉酸摂取の重要性の啓発に対する効果が未だ見受けられず、この10年間で胎児神経管閉鎖障害の発生率は漸増し、アメリカの8倍、イギリスの6倍となっているのが現状である
日本産婦人科医会によると日本では葉酸の重要性への理解が進んでおらず、その影響でアメリカの8倍、イギリスの6倍も先天性異常が発生している現状となっており、葉酸への理解が少ない現状が大きく心配されています。
そのため、「妊娠初期に摂りたい葉酸サプリおすすめランキング|先輩ママも愛用!」でもお伝えしたように、特に妊娠初期までの期間は葉酸の摂取不足にならないよう、妊娠初期時に必要な葉酸量をサプリを活用しながら補ってくださいね。
- 参考:おすすめ葉酸サプリ
\ 妊娠初期に必要な葉酸を摂取できる!ベルタ葉酸サプリ /
→ 妊娠初期までに必要な葉酸量を得られる【ベルタ葉酸サプリ】
12.インフルエンザワクチン
妊娠中は免疫力が弱まるためインフルエンザをはじめ風邪の諸症状にかかりやすくなります。
現在のインフルエンザワクチンは不活化ワクチンのため妊娠中いつでも接種ができ、インフルエンザワクチンの接種が流産・早産・奇形のリスクは上がらない、という報告が出ています。
お腹の赤ちゃんの成長に影響を及ぼさないためにも事前にインフルエンザワクチンを接種してママの体調管理に役立ててください。
参考出典:やさしくわかる 月数別 はじめての妊娠・出産(井上レディースクリニック院長 井上裕子監修)
参考出典:インフルエンザQ&A|高松メディカルクリニック 三鷹健診スクエア|三鷹市の禁煙外来、健康診断、内科、検診
13.薬の服用はお医者さんに相談してから
妊娠中の薬服用はお腹の赤ちゃんの成長に影響を与えるものもあるため、妊娠中の薬服用は控えましょう。
どうしてもの場合、自己判断で市販薬を飲むのは控え、医師に相談の下、服用する・しないの判断をしてください。
14.トキソプラズマ(寄生虫)を避ける
母親が妊娠中に初めてトキソプラズマに感染すると、胎盤を通して胎児にうつり、脳や目に障害のある赤ちゃんが生まれることがあります。
参考出典:妊娠時 寄生虫 “トキソプラズマ”の危険 | 健康 | NHK生活情報ブログ:NHK
トキソプラズマは猫のふん(分が混じった土)や過熱していない肉(生ハム・レアステーキなど)から感染するため、妊娠中はこれらを避けるよう注意しましょう。
15.適度な運動・ストレッチ
息切れするほど疲れるハードな運動は厳禁ですが、無理のない適度な運動(軽めの散歩・ストレッチ・ヨガ)は気分転換や疲労回復、妊娠中のマイナートラブルを軽減して安産に繋がりやすいのでおすすめです。なお、運動時は脱水症状にならないように水分補給も忘れずに。
16.自転車には乗らない
「自転車に乗ることで振動がお腹に伝わり余計な刺激を与える」「ペダルを漕ぐことで腹圧がかかり早産を引き起こす可能性がある」「転倒の危険(ママだけでなく、お腹の赤ちゃんに強い衝撃を与えてしまう)」などの恐れがあるので、できる限り妊娠中の自転車は控えてください。
お住まいの環境によっては「自転車がないと不便!」と感じることもありますが、危険性を考えると控えるべき。そのため、不便な分はネットサービスで代行する・旦那さんに代わりに動いてもらう、などでカバーしましょう。
17.過度なダイエットは控える
妊娠中は体重が増えやすく体重管理が厳しい日々が続くため(過度の体重増加は難産・妊娠高血圧・妊娠糖尿病などのリスクを高めるので)、その反動で過度なダイエットになる方もいますが、栄養バランスの取れた食事を3食しっかり食べるように心がけてください。
妊娠中の過度なダイエットはお腹の赤ちゃんの栄養不足や低体重児の出産に影響します。
妊娠が発覚したら体づくりを|まとめ
特に妊娠希望の方であれば、これからの生活習慣や体づくりが今後の出産に向けて影響するため、体に無理は禁物です。
妊娠は周りの協力があるとよりスムーズですので、周囲への相談と理解はあらかじめ済ませておきましょう。
そしてなにより、無事の出産に向けてママとお腹の赤ちゃんのための体づくりへの意識してこれからの時期を過ごしてくださいね。
- 無事の出産を目指すママへ
なお、妊娠希望で特に初産のであれば予め今後のお腹の赤ちゃんの成長の過程を理解しておくと慌てずにすみます。詳しくは「お腹の赤ちゃんの成長具合と話しかける際に大切なポイント」で解説しているので、ぜひ今後の妊娠生活へ向けてご参考になさってくださいませ。