1. TOP
  2. 妊娠
  3. 胎児の栄養の取り方は?妊婦の栄養補給は胎児の成長に影響する。

胎児の栄養の取り方は?妊婦の栄養補給は胎児の成長に影響する。

 2016/11/04 妊娠
 

「胎児が健やかに成長してほしいから栄養を送り届けたい」「万が一、栄養不足が原因で生まれてくる赤ちゃんに影響が出ないか?」「無事の出産を向えてくれるため、いまママができることは?」など妊娠中は気になってしまうもの。

そこで、

  • 胎児はどのように栄養補給をするのか?
  • 胎児が無事の出産を迎えるためにママから送り届けたい栄養

についてお伝えします。

胎児はママの体を通じて栄養を補給する

妊娠してお腹に一人の命が宿ると、その命は10ヶ月という期間を経て赤ちゃんとして生ます。

この10ヶ月という期間は人の一生の内で“人が一番に成長する非常に重要な期間”とされています。ですが、胎児はママの体を通じて栄養を補給してもらうしか術がありません。

そのため、妊娠期間中におけるママの栄養補給がお腹の赤ちゃんの健やかな成長・その後の出産に向け、非常に大きな役割を持つことになります。

妊娠中の栄養補給が胎児・ママに大切である5つの理由

pregnant-pregnancy-mom-child

1.胎児の健やかな成長を助ける[妊娠中・産後の子どもへの影響]

お腹で成長している間に、必要な栄養分が補給させてないと『流産のリスク』や『生まれてきたときに障害を持ってしまう』『出産後に生活習慣病にかかりやすくなる・出生体重が少なくなる』などの可能性が高まるため、この時期のママが摂取する栄養はお腹の赤ちゃん(胎児)が健やかに成長するかどうか?に直結し大きな役割を持ちます。

参考出典:日本の子どもたちが危ない! 胎児期の栄養状態で一生の健康が決まる|福岡秀興先生インタビュー

2.IQ(知能指数)にも影響[産後の子どもへの影響]

妊娠中のママが十分な栄養補給をすることは母胎にいる子供の脳の発達にも深く関わっており、IQが高くなるという研究結果も出ています。

参考出典:妊娠中の果物摂取、子供の知能向上に影響か

3.自閉症[産後の子どもへの影響]

米国医師会雑誌・通称JAMA誌2013年2月13号掲載のノルウェー公衆衛生研究所の発表によると、小児8万5176人とそのお母さんを対象にした調査で、お母さんが妊娠前後に葉酸を摂取する事で自閉症児が生まれるリスクが低下することがわかりました。

参考出典:Association Between Maternal Use of Folic Acid Supplements and Risk of Autism Spectrum Disorders in Children(葉酸サプリメントと子供の自閉症スペクトル障害のリスクの関連性に関する論文)

4.産後ママの悩みが軽減[産後の子ども・ママへの影響]

栄養満点な栄養補給ができたママから生まれてくる子は、ママと同じように栄養満点であることが多く、病気やアトピーなどが発症しにくいと考えられています。また、大きな夜泣きをしない子になるとも言われ、産後の子育てにおけるママの悩みが軽減されます。

5.ママの体を助ける[妊娠中・産後ママへの影響]

お腹の赤ちゃんに注目が集まりがちですが「ママ自身」の健康のためにも栄養補給は欠かせません。

妊娠中に摂取した栄養素の多くはお腹の赤ちゃんに吸収されてしまうため、ママ自身の栄養が不足して体調を崩しやすくなります。

ですが、栄養不足のままで出産するとホルモンバランスを崩しやすく、産後の抜け毛にも影響します。

この時期の妊婦さんが摂取すべき特に大切な栄養素

pexels-photo-128402

胎児が健やかに成長するため、妊娠中の妊婦さんに特に必要とされる栄養素が葉酸・鉄分・カルシウム・ビタミン

葉酸

葉酸は別名「赤ちゃんのためのビタミン」とも呼ばれ、葉酸を積極的に摂ることで赤ちゃんの先天性疾患の1つである「神経管閉鎖障害」のリスクを減らす効果があることが分かっており、2000年より厚生労働省、2002年より母子手帳でも強く推奨されています。

[主な役割]

  • 細胞分裂を促して神経障害や流産などのリスクを減らす
  • 脳の発育を助け、神経を作る
  • 赤ちゃんへ酸素を運ぶ赤血球を形成
  • 先天性異常の二分脊椎症や無脳症のリスク低減

[食事摂取例]

レバー(30~50g)・うなぎのきも(100g)・うに(100g)・卵黄(285g)・ほうれん草(200g)・サニーレタス(330g)、など毎日摂取すれば葉酸の1日の基準値である400μgが摂取できます。他にもブロッコリー・みかん・キウイ・甘柿・パパイヤなどからも葉酸の摂取ができます。

参考出典:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
参考出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」
参考出典:葉酸普及研究会

ワンポイント!

日本の先天性異常のリスクはアメリカの8倍!

例えば、アメリカやイギリスでは葉酸摂取によって、胎児神経管閉鎖障害の発生は、この10年間で約10分の1に減少した。一方、日本では、葉酸摂取の重要性の啓発に対する効果が未だ見受けられず、この10年間で胎児神経管閉鎖障害の発生率は漸増し、アメリカの8倍、イギリスの6倍となっているのが現状である

出典:葉酸摂取による胎児異常発生予防|日本産婦人科医会

日本産婦人科医会によると日本では葉酸の重要性への理解が進んでおらず、その影響でアメリカの8倍、イギリスの6倍も先天性異常が発生している現状となっており、葉酸への理解が少ない現状が大きく心配されています。

特に赤ちゃんの体の中枢神経が作られる妊娠初期(~妊娠15週目)のママは葉酸不足にならないようご注意ください。

 

ビタミン

特に必要なビタミン類はビタミンB1、B2、B6、B12、C、A、そして葉酸。

妊娠期はママの健康やお腹の赤ちゃんの成長促進に、産後の授乳期は母乳の分泌と母乳の栄養分を高めるために必要になる栄養分です。

[主な役割]

  • つわりの予防、イライラの軽減(B6)
  • 葉酸と協力して血液を作る・悪性貧血の防止(B12)
  • 骨格形成などに深く関わる栄養素(A)
  • 皮膚や粘膜を丈夫に保つ働き(感染予防)(A)

[食事摂取例]

モロヘイヤ・人参・鶏レバー(A)、レバー・鮭・豚肉(B6)、豚肉・レバー・牛乳・チーズ・牛肉(B12)

鉄分

妊娠中のお腹の赤ちゃんに血液を送る際に必要となる鉄分。ママの体から多くの割合で消費されやすいためママ自身が鉄分不足にかかりやすく、貧血・ふらつき症状に繋がるために普段の生活に悪影響。

また、出産には大量の出血が伴うので妊娠初期の段階から鉄分補給を行わないと産後すぐに鉄分不足になりやすく危険です。

[主な役割]

  • 神経組織の発達や造血のサポート
  • 貧血・ふらつき予防

[食事摂取例]

レバー[豚、鶏](68g~160g)・にぼし(41g~100g)・ひじき[※乾燥状態の重量](15g~40g )・貝類(180g~450g)・納豆(220g~550g))など毎日摂取すれば鉄分の1日の基準値を摂取できます。他にも豚肉・マグロ・カツオ・イワシ・貝類、などからも摂取できます。

▶ 通常時と比較

なお、一般的な成人女性(且つ、生理のある状態での妊娠対象年齢の女性)が1日に必要とする鉄分の摂取量(推奨量)は10.5~11.mg。それに対して、妊娠初期は+2.5mg、中期・末期(後期)は+15.0mg必要になってきます。

カルシウム

鉄分同様、母胎の赤ちゃんに吸収されやすいカルシウム

カルシウムは一緒にマグネシウムを摂取することで吸収率が高まりますので、

【カルシウム:マグネシウム=2:1】

このバランスで摂取するのが一番の理想的。他にもビタミンDもカルシウムの吸収を助ける働きを持ちます。

[主な役割]

  • お腹の中の赤ちゃん自身の骨や歯などの成長
  • 妊娠中ママのカルシウム不足になると『骨粗しょう症』予防

[食事摂取例]

ししゃも・ヨーグルト・チーズ・小松菜・エビ・大豆食品・低温殺菌された牛乳など。

参考出典:日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要(PDF)|厚生労働省

その他

上記に加え、亜鉛(赤ちゃんがお腹の中で正常に細胞分裂を行うよう促す・赤ちゃんの正常な味覚を作る)、タンパク質(赤ちゃんの脳や皮膚、髪の毛を作る・鉄分やカルシウムの吸収を助ける)、DHA・EPA(脳の機能と知能を高める)、などもこの時期に摂取したい栄養素です。

より厳密に栄養補給を考えた食事なら

384e6f4319c77d71f263a18cb0dc5d43_s

より完璧な栄養バランスを求めるなら日々の献立内容も見直しましょう。

例えばお米を「発芽米」にしてミネラル分を摂取、異種タンパク(人間のタンパク質とは違うタンパク質)を摂り過ぎず『今日は鳥、今日は魚』とバランスよくローテーションを組む(タンパク質自体は大切な成分)、普段の調味料に気を付ける、緑黄色野菜を日々バランスよく摂取する、など。

栄養ドリンクは極力控える

なお、「妊娠初期は疲れやすい。いつまで続く?お腹の赤ちゃんへの影響は?」でもお伝えしたように、妊娠中は普段よりも疲れやすくなります。

疲れるとつい栄養ドリンクが飲みたくなりますが、栄養ドリンクに含まれているカフェイン、仮にカフェイン抜きの栄養ドリンクでもアレルギー成分・アルコール成分などが含まれ、且つ糖質も必要以上に摂取してしまう可能性もあるのでこの時期は控えてください。

妊娠中に必要な栄養素を食事だけで補うのは大変

見ていただくとわかるように、いくら妊娠中に必要な栄養とはいえ普段の食事からこれらの栄養分を毎日欠かさず摂取するのは並大抵のことではありません。

特に妊娠中の大変なコンディションの中、必要な栄養分を摂取するために毎日の料理や献立を作り込むのは一苦労。とはいえ、栄養を摂取しないことには安心して出産を迎えることもできません。

葉酸・鉄分・カルシウム・ビタミンを効率よく摂取する方法

035b069d4fa317a1dd2e11eb9a10f900_s

 

妊娠中の栄養補給で便利なのが葉酸・鉄分・カルシウム・ビタミンなど、この時期に必要な栄養分を同時に摂取できる妊婦さん専用のサプリメント、多くの先輩ママも愛用してきました。

特に葉酸サプリメントの摂取が推奨されており、厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2015年版)」でも、妊娠計画中または妊娠の可能性がある女性は普段の食事に加え400μgの葉酸をサプリメントから摂取することを推奨しています。

参考出典:日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要

国からの推奨も有り、今では葉酸をはじめとした必要な栄養素を摂取できる妊婦さん専用のサプリメントも多く見られるようになりました。

 

妊婦さん向けサプリメントの選び方

サプリメントを選ぶ際は配合される成分の有無や含有量がこの時期に必要な条件を満たしているか?安全か?厚生労働省推奨の条件を満たしているか?を軸に選ぶことが重要。具体的には以下3点を満たしている必要があります。

1.必要栄養分の配合量

  • 葉酸:1日0.4mg(400μg)
  • 鉄分:1日7.5mg(妊娠初期)、18.0mg(妊娠中期~後期)
  • カルシウム:1日900mg
  • ビタミンA:1日700μgRE(妊娠初期~中期)、760μgRE(妊娠後期)
  • ビタミンD:1日7.0μg(上限は100μg)
  • ビタミンK:1日150μg

これらが1日に妊婦さんが必要とされている栄養分量とされ、特に葉酸摂取が欠かせません。

2.無添加・無着色

サプリメントには食品添加物が含まれていることもよくあります。食品添加物は、基本的には体に害のあるものとは言えませんが、妊娠中のデリケートな母胎の場合、極力摂取しないようにして“無添加”なものを選ぶほうが良いでしょう。

3.天然由来のモノグルタミン酸型の葉酸を摂取

妊娠中に特に欠かせないのが葉酸。

その葉酸を摂取する葉酸サプリは近年利用者が増えており、厚生労働省でも葉酸の摂取は妊娠1ヶ月前から妊娠3ヶ月までは1日400μgの葉酸を食事に加え、専用の葉酸サプリで摂取することを推奨しているほどです。

なかでも厚生労働省が推奨する葉酸サプリは『モノグルタミン酸型』とされています。

出典:厚生労働省

葉酸は果実・酵母・野菜などから抽出した天然葉酸と、サプリメントから摂取する合成葉酸の2種類に分かれますが、厚生労働省が推奨するモノグルタミン酸型は『合成葉酸』のことを指します。なぜなら合成葉酸の方が葉酸の身体への吸収率が圧倒的に高いためです。

よって、葉酸サプリメントを選ぶ際は『モノグルタミン酸型』のサプリメントを選ぶようにしてください。

妊婦さんのサプリ事情

詳しくは「葉酸サプリはみんな飲んでる?何がいい?体験談から見る嘘・ホント。」や「妊娠初期に葉酸サプリを飲まないのは大丈夫?それともマズい?」で先輩ママが飲んできた葉酸サプリや、赤ちゃんと葉酸の関係について解説していますのでご参考になさってください。

【参考】薬との飲み合わせバランスも注意

サプリメントの成分に影響する薬もあるので(薬の作用でサプリに含まれる成分が分解される)、もし妊娠中に薬をもらうことがあれば、薬をもらったときにお医者さんや薬剤師さんに「どのように飲むべきか?」「飲む際の注意点は?」「このサプリ・薬は飲んでも大丈夫なのか?」など薬との飲み合わせについても確認してください。

ママの栄養補給が胎児の健やかに成長を助けます

改めてですが、胎児はママが摂取した栄養分をママの体を通じてでしか栄養を摂取することができず、自分で自ら栄養を摂取することができません。だからこそこの時期のママが普段から摂取する食べ物・栄養分は大切な役割を持っています。

無事にお腹の赤ちゃんが成長して出産に至るまで、ママは胎児の「成長の手助け」と「栄養補給」をしっかりとサポートしてあげてくださいね。

こちらもおすすめ!

なお、この時期における妊婦さんの栄養補給に不安を感じるようでしたら「妊娠中の栄養バランスが取れない。食生活による赤ちゃんへの影響は?」でも詳しい解説をしていますのでぜひご参考になさってください。

 

また、妊娠中の赤ちゃんの体づくりのために先輩ママが行ってきた取り組み(避けるべき4つの試み、取り組むべき14の取り組み)を「お腹の赤ちゃんの健やかな体づくりのために、いつも取り組んでました!」で解説してますので、こちらもぜひご参考になさってください。

 

 

\ SNSでシェアしよう! /

IKURICH[いくリッチ] | 育児ママの毎日をちょっと豊かにの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

IKURICH[いくリッチ] | 育児ママの毎日をちょっと豊かにの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

IKURICH編集部

IKURICH編集部

IKURICH編集部です。育児ママの毎日がちょっとでも豊かになるような情報を発信していきます。よろしくお願いいたします。